第19話 最後のお話・体験からの仮説
さて、まとめの話だ。これが最後になる。
まず、ここまで読んでくれてありがとう。
謝らなければならないのは『俺』なのだが、実はこの作品は『現実世界』の時間経過を調べるためのちょっとした実験なんだ。
約15000文字を気軽に2日で書けるのなら、『障害の異世界』では苦しんで1週間かかることになるのかな?
恐ろしい世界だ・・・・。
この話は『言文一致体』で書かれている。頭に思い浮かんだ言葉をそのまま文章に打ち込んでいるわけだが、つまるところの『心のリハビリ』だ。
こういう事をするのは初めてだ。『俺』はこういうシナリオや台本をいつも頭の中で書いていた。初めて『現実世界』に出す。
読み辛かったら済まない。初心者だと思って大目に見て欲しい。
次に『フリー素材』にした理由だ。
心理描写というものは難しいものであり、他人には伝わりにくい。
だから参考が必要になると思って俺の私の心の中を世に送り出した。
実体験なのでリアリティがあるだろ?
いや、スキル含めてホントの話だから。
『著作権』『パクリ』『リスペクト』そういう事は言わない。使うのは自由だ。言葉も行動もいらない。お金とか誇りとか何も言わない。皆が好きに使って欲しい。
『異世界の物語』はここからはじまる。底辺人間が成り上がるもよし、今までバカにしてきた奴らを見返すもよし。あらゆる競技で金メダルを取るもよし。
どんな強敵にだって心を折らず戦える。こっちは闇より深い絶望を知ってるんだ。
なんでもない顔で片手で空き缶潰して、驚いてる周囲を見ながら『あれ?これって普通なんでしょ?』と聞いて回るのもよし。
『異世界に転生した時にデバフを受けたけど、解除したら限界突破したので無双します』というタイトルで物語を始めてもいい。
『自己催眠チート』はいくらでも拡張できる。なんせ痛覚も遮断できる肉体制御だ。
鍛えれば鍛えた分だけ強くなる。
集中力バフ・デバフを時間経過に置き換えて描写するもよし。上げれば時間感覚が低速になり時間が遅く感じる。下げれば世界の速度について行けなくなる。
俺が私がこの『現実世界』に存在していたという記録として残したかっただけだ。
世の中の役に立ちたかったからね。
最後に、俺と私の事を忘れて欲しい。
そんな人間は『現実世界』にはいない。ここまでの内容はすべて嘘だ。
俺は私は『主人公』にならない。元・陰キャコミュ障、自閉症のオッサンだぞ?
子供でも若者でもないんだ。いい歳した大人だ。そんなやつが主人公をやってどうするんだ?
絵的に面白くないし、大人げない。常識を考えて行動するのが大人だ。
「異世界から帰ってきた!チートスキルに目覚めたんだ!見てくれ!車だって持ち上がるぞ!!東大にだって受かる!!」
狂ったオッサンがいるなあ。まあ、暖かくなってきたからそういうのも増えるか。
まあ、そういうことだ。
若者のために道を切り開いて未来を託す。それがオッサンの役目だ。
ヒーローになんてならなくていい。スポットライトもいらない。
『現実世界』で無能なふりをして田舎でのんびり過ごす一般モブのオッサン。それでいい。
面倒事はゴメンだ。金も名声も名誉もいらない。
この力を試しながら楽して余生の過ごすんだ。
この素晴らしい『現実世界』でね。
だから忘れて欲しい。『現実世界』にはそんな人間はいないんだよ。
ああ、面白いな。『現実世界』は。
俺は私は狂っている。世の中は間違っていることが正しい。
『現実世界』は正しく、等しく、間違っている。
だが間違っていることが正しいのだ。
終了、閉幕、終わりだ終わり。
めでたし、めでたし。さようなら。
うん。『俺』の話はなかなか面白かったよ。
PTSD回復記録『障害の異世界からの帰還者』 ネームレスさん @wakeversion
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