平安幻想×王朝サスペンス×香ミステリー風味

群像劇としての完成度が高すぎる！

この作品の魅力は、何層にも重なった人間模様。
帝、茜皇后、遥和東宮、紫凰中宮、左大臣、
宵羽の女御、登場人物達がそれぞれの愛と使命を抱えて生きる姿が圧巻です。
全員が主人公級。
全員が何かを守ろうとしいて、ただの恋愛物では、終わらない深みがあります。

また、香がメッセージとなり筆が記憶を綴るという猫写が非常に緻密。
まるで、静かに張り巡らされた伏線を香りで嗅ぎ当てていくような感覚すら覚えます。

平安×転生に少しでも興味がある方、ぜひ読んでください。

転生ヒロインものに食傷気味だった人ほど、
格が違うと！唸るはずです。