自他境界が曖昧な奴の恋愛・人間関係
Unknown
【本編】3800文字
2025年5月24日(土)
「ELLEGARDEN」の「ジターバグ」をループ再生しながら執筆。
月曜から金曜まで在宅の作業所で働いている。アパートの中には虚無しかない。
◆
俺は恋愛に関して大きく勘違いしていたポイントが1つある。
俺は恋愛をずっと「2人で1つの国を作り上げる作業」だと思っていたのだが、どうやらこれは、かなりズレた考えだったらしい。正しくは「一国の大統領と一国の大統領が互いの国益になるような外交関係を築くこと」こそ恋愛の正体だったのである。
俺という国の住人は俺しかいない。また、あなたという国の住人もあなたしかいない。互いの国の領土を奪おうとしたら戦争が起こる。国際政治と恋愛の仕組みは同じだ。
こんな簡単な事に気付くのに28年かかった。気付くのが遅すぎる。
そういえば基本的に俺は恋愛小説ばかり書いてるけど、それはどうしてかというと、リアルの俺は自他境界が曖昧で全く恋愛に向いてないからです。リアルで恋愛が上手くいかなくても、小説なら上手くいくって感じです。
そもそも、恋愛してたら恋愛小説書く時間ない。
自他境界とは文字通り自分と他人の境界の事です。俺はこれが曖昧です。自分と他人を精神的に区別するのがめっちゃ苦手です。
具体的に言うと、俺は他者と親密になればなるほど、相手と自分の区別が無くなります。俺の中で勝手に同一化していきます。
「俺はこう考えている。なら相手も同じことを考えているだろう」という勘違いも生じます。
なので俺は「自分と他人は全く違う人間なのだ」と考えながら生活しています。
仮に自分に似ていても、親近感を持たないようにしています。
自他境界が曖昧という事は、大切な人の喜びや痛みも自分のもののように感じるという事でもあり、それは良いことなのかもしれないですが、良くない側面の方が遥かに多いです。共依存的な関係になったり、理不尽な怒りに繋がるとも言えます。
総合的に考えると、やっぱり俺の場合「自分」と「他人」という線引きはしっかりした方が相手にも俺にもメリットだらけです。
ちなみに「どんな人が自他境界が曖昧になりやすいのか」を解説している精神科医のユーチューブ動画があったので、特徴を挙げます。
・女性(共感性が高い人)
・発達障害のある人(断るのが下手で妙にお人よしな人)
・社交不安障害の人、回避性パーソナリティ症の人(他者との距離は取るが心の壁は薄い人)
・家族や組織が好きな人
・いじめやトラウマの問題がある人(他者との距離は取るが心の壁は薄い人)
ちなみに俺の場合、女性以外の全ての項目が当てはまる。俺は発達障害がある。頼まれ事はなんでも引き受けるし、組織も好きだ。その証拠に団体競技の野球をずっとやっていた。家族も好きだ。軽いいじめはあった。忘れられないトラウマ体験もある。
自他境界の曖昧性は「Aさん⇔Bさん」という単純な関係性の病ではなく、発達障害やパーソナリティ症などの個人の問題とされる場合が増えているそうだ。当事者の俺からすると、その考えの方がしっくりくる。
いい感じの距離感を取るのは、難しい。
俺の場合は、ルールや決めごとがあった方が絶対に良いと思うから、今後もし他人と仲良くなったら「文章でのやり取りは避けよう。基本ビデオ通話をしよう」というルールを設けたい。
過去、俺の起こしたトラブルは全て文章でのやり取りの中だけで起こっているからだ。
逆にビデオ通話やリアルで対面している時にトラブった事が1度も無い。
俺の問題は自他境界が曖昧なところにある。
俺がリアルな発話によるコミュニケーションでのトラブルが無い理由、それは肉体の壁が相互にあるからだ。
リアルな発話によるコミュニケーションを行う際、それがスマホの画面越しであっても対面であっても、「肉体という壁」がある。だが、文章には肉体の壁は存在しない。文章には心しかない。心しかない場所は侵入しやすいし、されやすい。だから俺は文章でのみトラブルが起きる。
俺はそういう風に考えている。
人間は、文章なら他人の心に入り込むのは容易だ。だから危険だ。
互いの顔を見て、リアルの声と声で話す事が安心安全なコミュニケーションだ。
他者との壁を作るために人の肉体はある。
人は文章だとあっさり人の心に侵入できる。心に侵入したら最後。破滅しか待っていない。
心の領土、領海、領空は侵さないためにある。
俺はエルレガーデンのジターバグを聴いている。歌詞が良いし、単純にクソかっこいい。躁的なエネルギーの発散は数多のバンドマンに任せておけばよい。
カラオケでジターバグ歌ったら超気持ちよさそう。
今度カラオケ行ったら歌お。
あと俺は最近のバンドに全く詳しくないのだが、ミセスグリーンアップルは凄いと思った。でも高すぎて絶対歌えない。あれは一撃で喉が破壊される。ミセスに限らず最近有名なバンドは基本的に声が高すぎて歌えない。
俺はカラオケでは原キーでしか歌わないというこだわりがある。キーを下げて歌っても気持ちよくない。
エルレガーデンのジターバグは原キーでもギリギリ喉が破壊されないと思う。
ジターバグみたいに疾走感がある曲は意外と行けたりする。高い箇所はサビの一部だけだから、なんとかなりそう。
バラード系だとハイトーンが長く続いただけで俺の喉が粉々に破壊される。
◆
あと俺はもう恋愛というか他人との交流を持つことを諦めている。
これもう無理だろ。
難易度が高すぎる。
紙タバコを吸いながら、出来るだけ早めに寿命が来てくれないかなとか考えている。
4月10日からずっと自分の意志で断酒してるけど、断酒してるから心身が健康になっちまった。
健康でも孤独だったら意味が無い気がしてきた。
「いつか君は救われる」の「いつか」を具体的に教えてくれ。西暦何年の何月何日だ。
俺は真っ白の白紙の中を生きている。
仮にここが大都会でも心が孤独なら無人島にいるのと変わらない。
この宇宙を作ったやつに俺は文句が言いたい。お前のせいで俺は何故か生まれて孤独に悶々としてるんだぞ。
宇宙を作ったやつに今更文句を言っても仕方ないんだけど、他に文句言える相手がいないんだわ。人間に文句言っても仕方ない。
俺は他人を幸せにすることも無ければ、自分が幸せを感じることも無いんだろう。きっと。
ただ満たされない日々が流れて死ぬだけだ。
生きているだけで単純に寂しいわ。仲が良かった友達は自殺したし。ブラックコーヒーも無くなっちゃったし。酒にはもう頼れないし。
俺はした事ないけど、Xの病んでいる人のアカウントに話しかけてDM送れば「実は俺も~~で」みたいな感じですぐ仲良くなって彼女くらい簡単に(一時的に)できる。でも無理だ。SNS怖いわ。他人より遥かに自分が怖いわ。
だって俺が躁状態がヤバかった時、イーロン・マスクを騙る糞アカウントの詐欺に引っかかりそうになったからな。(ちなみに躁状態の人の症状に、かなり騙されやすくなるというのがある)
だからイーロン・マスクの事はあんまり好きじゃないわ。とばっちりで申し訳ないが。
メディアなどでイーロンを見かけると苦い記憶がよみがえる。
アパートの網戸の外側に朝から蛾がずっと止まってる。
眠くないけど昼寝でもしようかな。生きててつまんない。何も楽しく感じない。
◆
たった今、スマホに「ポケモンスリープ」という睡眠アプリから通知が来た。
「ピカチュウがあなたのことを恋しがっている!」
だとさ。
どうせ誰にでも同じこと言ってるんだろ。誰にでも尻尾振りやがって。寂しいから相手は誰でもいいってか? おいピカチュウ、おまえ昔はそんな奴じゃなかっただろうが。寂しいからって誰でもいいとか言うなよ……。ピカチュウ、おまえメンヘラなのか?
まぁ俺は寂しいから、もう相手は誰でもいいけどね。でも覚醒剤と大麻と麻薬やってる女の人は嫌だ。
結局は俺もピカチュウと同じ穴の狢です、か。
あーあ。つまんね。
世の中、色んなコンテンツや娯楽があるけど全部つまらなく感じるようになった。
孤独が俺の心を蝕んでいるのか。紙タバコの吸い殻が山になっていく。
でも世の中の全てが楽しいと感じるのは病気だから、治す必要がある。さっき精神薬を飲んだ。
つまんねえ。
でも、酒はもう一切飲まないって決めたんだ。
どれだけ生きるのがつまらないとしても、断酒だけは続ける。酒を飲めば楽しくなるのは分かってる。でも俺はもうこれ以上クズの道を歩みたくない。金もかかるしな。酒による害が「俺だけ」に降りかかるのであれば、俺はすぐにでも酒を飲む。でも現実、俺が酒を飲むことによって苦しむ周りの人がいるし、今まで酒を飲んで人を傷付けた事もある。
妥協案として俺は部屋で紙タバコを吸いまくっている。
でも生きるのつまらねえ。どうしたらいいんだ。近所のジムで筋トレでもしたらいいの? ジムに入会するのも視野に入れよう。ダイエットしたい。とりあえず部屋にいても悶々とするだけだから、シャワー浴びて散歩でもしてくるわ。
いつか君は救われるって、いつだよ。その「いつか」を知りたいんだが。
哲学者は割と「諦めろ」とか「受け入れろ」とか言うよね。諦めるのも受け入れるのも俺は得意だが、そうすると人生がつまらないんだわ。でも、それすらも受け入れるしかないですかね。俺は人生に関していつも悩んでいます。
気分や体調は安定してるが、悩んでいます。
終わり
自他境界が曖昧な奴の恋愛・人間関係 Unknown @ots16g
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