ある探偵のアイドル推し活

@hosikage0322

第一話 名探偵だって推しが好き

*この作品は『探偵はもう、死んでいる』の二次創作です

この作品に出てくるエピソードなどは、原作には一切出てきませんのでご了承ください

*ネタバレを含みます

*キャラ崩壊と捉えられる場面があります

苦手な方はすみません


これは、シエスタと助手が上空一万メートルで出会い、目も眩むような冒険劇を繰り広げる少し前のお話、、、、


私、《シエスタ》は今、ハマっているものがある。

そう、それはアイドルだ

ステージ上で、キラキラなお洋服を着ながら歌って踊っている姿はまさに天使。

そこに、時々もらえるファンサが加わればもはやこの地球上に敵うものはいないだろう。

特に、今私が1番推しているアイドルは世界一さいかわなアイドル『ゆいにゃ』こと『斎川 唯』だ。

いや、私ごときが呼び捨てなんておこがましい、せめて「様」をつけないと、、、、、、、

『ゆいにゃ』様、、、うん、いい響きだね。

まあ簡単にどこがいいのか説明すると、


【【【全て】】】


うん、もし私にも助手ができたならここで、


「いや、説明になってないだろ」


と突っ込んでくれるに違いない。

そこに私は、「バカか、君は」と言ってこう続けるんだ


「本当にそれだけで表せてしまうのが『ゆいにゃ』のすごいところなんだよ!

アイドルとしての歌唱力、ダンス、楽器演奏。そして、アイドルとしての立ち振る舞い。

どれをとっても最高レベル。初めて聞いた時は流石の私でも沼に入っていくのがわかったね、、、、」


そしたら君は

すごい引いた顔をしながら、聞かなかったことにしてくれるんだろうね。


そんな話は、さておき。

今日は、その『ゆいにゃ』の初ドームライブの日!

古参勢としては、妥当だとは思いつつも遂に、『ゆいにゃ』もここまできたのか、、、、

と後方腕組みおじさん、、いや私はお姉さんか

なにはともあれ感謝と感動の気持ちでいっぱいなんだよ!

もちろん、席は最前列を押さえました。

いやぁ、ファンクラブに入って日頃の行いをよくしておいてよかったよ、本当に。

決して、《調律者》の特権を使った訳じゃないからね!?


そんなことを考えていると、私が並んでいたドームへの入場列が動き出した。

と、同時に私は気を引き締める。

ここで

「やっと動いた〜唯ちゃんに会えるの楽しみ〜」

と呑気に話しているファンは三流である。

なぜなら、ライブとは戦場!いかにゆいにゃからファンサをもらえ、認知してもらえるかの戦いなのだ!

すでに、戦は始まっている。

この日のために私はうちわも作ってきたし、コールの練習もした。

完璧だ。

しかし、そんなことを言っている私でもゆいにゃに会える喜びは抑えきれないようだ。

小刻みに震える体はいうことを聞いてくれない。

「そ−のお−えさん」

ふっ、、、こんなに緊張するのはいつぶりかな、、、、

「お姉さん!列進んでいるので前に詰めてください!」

「ひゃぁ!?」


突然肩を掴まれ、情けない悲鳴をあげながら辺りを見渡す

肩を掴んできた方は、どうやらライブスタッフのようで、私に前に詰めるように言ってくれていたらしかった。

周りからの「なにやってんだこいつ」という視線に耐えきれなくなり、


「すみません、、、」


と小さな声でつぶやいて前に進んだ。

なにやってるんだろう私、、、、

顔が熱い。恥ずかしすぎる。

そんな私にお構いなく列は進んでいき、無事私はライブ会場に入場できた。







読んでいただきありがとうございました!続きは後日出るかと思われます!

原作の『探偵はもう、死んでいる。』様は本当に神作品なのでまだ読んだことのない方は、是非読んでみてください!!!!

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