このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(186文字)
登山と妊娠という、人生の大きな出来事をまるで綾織のように織り交ぜた素敵な掌編。彼の無邪気さと少し不安げな彼女の気持ちが優しく描かれていて、二人の関係が温かく感じられました。その温かさをまとったまま挑んだ富士山。富士山の厳しさの後には必ず美しい瞬間があり、それと同じようにこの作品も読み終わった後に美しい瞬間がありその後、ほっこりとした気持ちが残る素敵な作品です。