第6章:果てより見返すもの

それから何日も、僕は空を見上げることを避けていた。だが、時が経つにつれ、あの夜空の奥に潜む“何か”への好奇心が、徐々に心を蝕んでいった。


もっと見たい。あれが本当に消えたのか確かめたい。


老人と同じく、星の輝きに魅入られて

僕はあの夜、過ちを犯した。


天文台の望遠鏡を操作し、ネルヴァスがあった座標を探してしまったのだ。


そこに、“それ”はあった。


闇に沈んだ空の中に再び現れた光。星の輝きとは違う、得体の知れない視線のようなものが、確かにそこに存在していた。


見つかってしまった。気づかれてしまった。


ああ、あの日から、空を見上げるのが恐ろしくてたまらない。


あの星とも言えぬ何かが、今も僕をじっと、どこまでも深く、見つめているのだ。

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星を覗く者たち 鈴隠 @rukbat1215

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