底辺配信者の転生ダンジョン攻略〜知名度ゼロの俺が、何故か美少女配信者達とダンジョンを制覇することになりました〜

第五話 転生

「片桐さん、今日はいつもと装備が違いますね？　りむちゃんもいないようですけど」

「……ええ。今日は十三階層の下見に行こうと思います」

　片桐の目的は、希少アイテム"白銀結晶"の発生箇所を把握する為だ。事前に白銀結晶関連の配信を漁ってみたが、情報が少なく、結局自ら赴いた方が早いと判断した。

「それと、既存の俺のチャンネルとは、別のチャンネルを作りたいんですが……」

「はい。大丈夫ですけど……どうしてですか？」

「今の俺はダンジョン未経験の初心者に向けて配信を行なっていますから、立場上、十三階層の配信なんてやって、簡単だと思われたら困るんです」

「承知しました。では、新しいチャンネルの名前はどうします？」

「うーん、なんでもいいので、適当に"ナイン"とかでお願いします。俺の名前、心"九"郎ですからね。片桐の方が定着してますが」

「はい、では、申請をしておきますので、帰還される頃には、出来上がってますよ」

「ありがとうございます。では行ってきます」

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　一週間後。

　ギルドの受付は、かつてないほど栄えていた。その原因として、一人の"銅盾"配信者が関係していた。

「結局、誰だったんだ？」

「まだ分かんないっぽい」

「凛だろ。日本一が転生したんじゃね」

「意味ないだろ」

「じゃあなんで銅盾」

「しかも情報も変だ」

「バグか」

「そもそも存在してない説」

「海外の配信者が来たんかな」

「ギルドの工作員だろ」

「ようするにサクラか」

「都市伝説だ」

「デマに決まってる」

「でもチャンネルはある」

「見たい」

「教えろ」

「これ」

　ーーーナインーーー

　最大到達階層　九十九

　配信者ランク　銅

　経験　　　　　十年

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