最終話 真の勝者は?!

 私達はそれなりに列を成している男子トイレの順番待ちに加わった。男子トイレの“勝手知ったる”私がトップバッターだ!

 私の前の男は貧乏ゆすりをしながらスマホをクリクリやっている。

 尿意か他の事でなのか、焦り気味の様だ。

 こう言うヤツらの動きこそ妨げたいのに……なんとも惜しい事だが仕方が無い。


 そうこうしているうちに“私の番”が来て、私は『D.O.L』の筒先をもぎ取って“朝顔”の中へ勢い良く放出した。

 他の四人も次々と放出を終え、我々は目配せして“朝顔”を離れた。


 “朝顔”を五基封鎖すれは、少しは女子トイレの数と拮抗するであろう。

 我々は怒りに任せたテロリストでは無い!

 それなりに節度は保っているのだ。

 そもそも下品な男ドモは……必要があれば、その辺の草むらへも放尿が可能なのだし!


 さあ、時計を見よう!

 もうすぐ……


 と、ガヤガヤと妙齢の“お姉様方”の声がして私達の横を通り過ぎ、男子トイレの開いている二つの“個室”のドアがバタン!バタン!と閉められた。


 あまりも鮮やかなその技に……男ドモのみならず私達までしばし固まった。


 さすがはお姉様方だ!!


 帰りの車中……


「今度は個室も占拠して封じてしまおう!」等々、作戦会議の花が咲いた事は言うまでも無い。




                               おしまい

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男よ!トイレを抱いて死ね! 縞間かおる @kurosirokaede

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