おっちょこちょいアイドル「私、2位じゃだめですか?」

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 「センターになりたい!」そうしてがんばるアイドルの女の子が経験した、おっちょこちょいなハプニングに…いいね!

   (いみエモ話)

 意味がわかると、エモイ話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

   ☆

「トップアイドルって、何?」

 悩む彼女は、ある日、異世界に迷い込んでしまった。

 見知らぬ町並みの中で安心できたのは、元いた世界でいえば高校生くらいの男子が、ここはどこか教えてくれた点か。

 「…ここ? 2位じゃダメな世界だけど。あなた、落ち込み少女の異世界人さん?」

 痛い言い方だ。

 「落ち込み少女」

 そこは否定のしようがないが、気に入らない。

 これは、どういう意味?

 「 2位じゃダメな世界」

 思えば彼女は、トップアイドルの座を目指す、今よりもずっとおっちょこちょいな女の子だった。

 学校の文化祭で歌って踊ってステージ上を走りはじめたら、メンバー全員からのサプライズとしてまいておいたヌルヌルな液体に足を取られ、すってんころりん。

 野外では、自分自身で掘った落とし穴に、自分自身で落ちる。

 「身体全体が、痛かったな…」

 が、ファンの支持は熱かった。

 「良いよー!君のおっちょこちょいさが、かわいいんだ!」

 グループもでき、個人の人気を争う「総選挙」のイベントも熱くなった。

 「総選挙」

 もちろん、本物の政治家の選挙じゃなく。

 「衆議院選挙?参議院選挙?どの子を、推そうかな」

 そういうかんちがい男、本当にいるらしいですよ?

 それにしても、総選挙で 1位を取るのはハードルが高すぎ。

 「 2位じゃダメですか?」

 彼女が言うと、ファンたちが返す。

 「ダメじゃないよ!君は、 2位で良い!」

 が、考え直す彼女。

 「私、アイドルとして負けない!」

 ついに、次の次の総選挙で人気 1位の座を獲得する。

 ファンたちは、彼女の元を離れていってしまうのだった。


   (この話の意味)

ファンの思いは、正直。

 「 1位になろうと、おっちょこちょいでも努力する姿にひかれたのに」

 「 1位になっちゃうと、応援する気がなくなる」

 「 2位のがんばりが、良かったのに」

 「さようなら…」

 アイドルの世界は、きびしい。

 良かったのは、元の世界に戻れた彼女が、再チャレンジをはじめられたことかな。

 「どうか戻ってきて、私のファン!」

 でも、 1位の座はどうなるの?

 この言い方も、どうかと。

 「皆、見ていて!私、おっちょこちょいになる!」

 エモいなあ。

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