悩む女性の相談所・「炊き込みご飯」で気持ちホッカホカ

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 悩める女の子の成長ストーリー。面白い相談所にきた彼女が、叫んだ理由。「人として成長する」って、どういうこと?

   (いみエモ話)

 意味がわかると、エモイ話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

   ☆

 「人として成長するコツを、教えてください!ウソまでついて入った会社をサクッとやめる今の人たちのように、なりたくないんです!」

 彼女、言うね。

 ここは、 SNSのこんな書き込みで有名になったお悩み相談所。

 「面白い相談所、発見!その名は、炊き込みご飯」

 相談にきた彼女は、本気で訴える。

 「私、年上の今の人たちを見ていて不安なんです…。きびしさに耐えられなくなって、すぐ、会社をやめちゃうんですよね…?私、この先本当に成長できるのか、不安で…」

 すると、所長が出てきて対応。

 「所長さん!成長のコツは、ライバルを消すことですよね?ストレスもなくなって、将来が良い感じに見えてきますもんね!」

 彼女が言うと、所長はこう返した。 

 「そうですかね?成長のコツは、ライバルを消すことではなく、むしろ、ライバルを作ることではありませんか?」

 伝えると、彼女の顔がプンプンと炊き上がった。

 「私、もう帰ります!」

 相談所の職員が、心配しオロオロ動く。

 「所長?あの答え方は、まずいですよ」

 「そうかな?私は、そうは思わない」

 「…」

 「お悩み相談所、炊き込みご飯か…。本当に、良い名前だ」

 「…所長?」

 「人は、いくつもの悩みをかかえて、頭がぐちゃぐちゃだ」

 「ええ」

 「そのぐちゃぐちゃを、しっかり炊きあげる。大切なことですぞ?」

  1週間後…。

 怒って帰った彼女が、また相談所にやってきた。

 「所長さんは、いますか?以前は、申しわけありませんでした。いえ、ありがとうございました」


   (この話の意味)

 所長に頭を下げて言う、彼女。

 「ライバルは、必要なんですね!私、良くわかりました!」

 そう。

 人は、良きライバルがいればこそ、負けたくないよう努力ができるようになる。

 今の人は、こう言いがち。

 「…でも、ボクたち私たちは少子化世代。ライバルが、声をかけてくれないんですよ」

 わかっていないよ。

 そもそも、ライバルは自分自身で見つけるもの!

 「ボクたち私たちは、待っていれば良い」

 そう思い生きている人は、うらやましいけれど成長しないよ?

 心が成長できた彼女は、叫ぶ。

「所長さん、ありがとう!」

 エモいなあ。

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