第42話 各自の仕事場2

 §

 

 ラーイユ・デュマ。

 男。

 年齢。1374歳。

 独身。

 族種。幽霊族。影人。

 スキル。鉄道ジオラマ。


 §

 

――スキル使用時消費スキルポイント――


 ☆ 砂利。1キロ。10P

 ☆ 石炭。1キロ。500P

 ☆ 線路。1メートル。1000P

 ☆ 客車。100000P

 ☆ 貨車。100000P

 ☆ 蒸気機関車。 1000000P

 ☆ 建物。1軒につき。1000000P

 ☆ 飲めない水。1000P

 ☆ 順次解放。


 §


 ――スキルポイント(SP)獲得方法――


 ☆ 仲間を作る。10000P

 ☆ 仲間と交流する。1秒×100P

 ☆ 不遇な扱いを受ける。 1回ごとに5000000P

 ☆ ○○な○○を○×。 1人ごとに100000P

 ★ ○○する。 SP制限解除。


 §


 これは現在の俺のステータス表。


 《10418780》


 スキルポイントも少ないながらに問題なく貯まっている。

 なお、まだステータス表には読めないところはあるが――。

 どうも俺のスキル。やろうと思えばというのか。少しでも該当すればスキルを発動できるらしい。

 ということで、アドリアンたちの無茶ぶりではないが。物は試し――と、いう感じでアドリアンのスキルが使えるようにならないかと工房+室内もそこそこ完璧に。材料などなどもイメージしながらスキルを発動してみると――。


 アドリアンの工房できちゃった。

 もういつも通り――のようにドンと建物が突然現れ。

 

「「「……」」」


 今はみんなアドリアンの工房を見て固まっている。

 いろいろ注文したアドリアンに関しては口を開けて固まっている。

 どうやら無理だろう――などと思いながらいろいろ注文したらしい。


「――これ……中身はどうなってるんだ?」

 やっとのことでマルタンが声を出したところでみんなのフリーズが解除される。

「そうだな。建物だけかもしれないからな」

 そういいながらアドリアンが出来立てほやほやの建物のドアを開けると――。

「おお」

「いやいや」

「何をどうやったら……」

「すごいね」

「うん」

 無理かと思った材料も思い描いた通りできていた。

 机などもあるし。壁などにひっかける形で工具もいろいろと並んでいる。

 さすがに話を聞いて俺がイメージしただけなので、工具の種類に関しては多くなく。ちょくちょく同じような形の工具もあるが――それでもこの島には工具になるようなものがなかったため。多分久しぶりにアドリアンが壁にかかっていた工具を手荷物と――。

「――おお、この感覚久しぶりだぞ」

 アドリアンの身体から何かが放出されているわけではない。

 しかしアドリアンの身体から力があふれているような雰囲気をその場にいたみんなが感じる。

「こりゃ――もしかすると」

 工具を手にしたアドリアンはそのまま工具を手にしたまま外へと出る。

「ちょっと離れていてくれ」

 そして近くの木のところへと行くとアドリアンはみんなに声をかけてから木の前へ

そして――。


「――はっ!」

 

 アドリアンが声を出して、工具を振りかざすと――あら不思議。

 木が木材へと変わりました――いや、ガチで。

「――流石大工スキル。早いな」

 アドリアンの行動を見ていたチボーがつぶやく。

 どうやら俺は他の人のスキルというものをあまり見る機会がなく。各スキルがどのように発動するのかあまり知らなかったこともあり。

 目の前で木がどんどん木材へと変わっていく光景に驚きつつもあまり派手に反応しないようにしていた。

 俺以外の人があまり反応していなかったので、これが普通と感じたため。 

 

 俺がそんなことを思っている間にあっという間に木材の山。

 そしてアドリアンは別の工具に持ちかえると――。

 ハンマーを使うように木材を叩いていくと――あらあら不思議。何やら木材が形に――と、木材が別の形になっていく光景をしばらく見ていると――。

 

「ライ。この工具問題ないぞ」

「――小屋が建った」


 俺がスキルで作った建物の横に小さいが。俺ではなく。アドリアンの作った建物。小屋ができたのだった。

 アドリアンは特に疲れた様子なく。建物を一人で建てた。

 もちろん俺とは違い。壁の周りを回ったり。ちょっと屋根のところへ――と言うう行動はもちろんあったが。それでもあっという間のことだった。


「アドリアンさんすごいね」

 そんなアドリアンの作業を見ていたオロールさんがつぶやく。

 そしてアドリアンの建てた方の建物もみんなで見る。

 今回アドリアンが作ったのは建物だけ。中はがらーんとしているが。

 あっという間の出来事で、俺とは違い。スキルポイントなどを気にしている様子はなかった――って、スキルポイントは俺だけだったか。


「っか、これでライに頼らなくても木さえあれば建物はできるな」

「あと家具とかも作れるぞ。家具なら本当に余っている木とかで問題ない」

「ならちょっとどんなものか見せてくれよ」

「まかせろ」

 すると、どうやら久しぶりにスキルが使えたことが楽しかったのか。アドリアンがそのあといろいろ作り出し。マルタンたちがそんなアドリアンにいろいろ試しで――と言うことでいろいろ作ってもらう時間となり。

 というかアドリアンの大工スキル優秀だった。小物ならあっという間に作ってしまう。

 俺だと建物のおまけで――になってしまうが。

 アドリアンなら本当にそのあたりにある木を加工するだけという感じだった。


「そうだライ。俺の裁縫小屋も作れないか?」

「そうね私の厨房も――」

「ならお皿とかは任せろや。木で作れるだろうからな」

「アドリアン。裁縫関係はどうだ?」

「ありゃー微妙だ」

「ならライ。アドリアンの時のように俺の裁縫小屋は道具も作ってくれえっとだな。道具は――」

「あ、順番に――」


 そしてその後始まる各自のお店つくりというのか。

 アドリアンの建物を簡単に作ってしまった俺。

 その後は裁縫小屋。裁縫工房というべきか。また新しい建物を作ることになったのだった。

 そしてそのあとはオロールさんが待機中。

 あと、アドリアンの工房などを見ているミアたちも何か言い出す可能性もあり――建物を作ってしまった結果。

 俺そこそこ忙しくなるのだった。

 まあ疲れることはないのだが。スキルポイントがどんどん減りそうだ。

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