物打題法 100周年

策0案 焼畑代創、決意する。

　2025年4月1日、宗教法人『物打題法（ぶつだだいほう）』が創立100周年を迎えた。同集団の代表、『会長』と呼ばれる『焼畑代創（やきはただいそう）』はこの日、式典にて信者を前に演説中だった。

　だが心はそこに無く、頭にあるのは新たに勃興した新興宗教、『作値問下（なすあうとうもと）』の事ばかり。

　代創は問題視していた。『あの集団は良くない』。特にその代表の『受事触真（うけることさわるまこと）』という、奇妙な名の者の発言には捨て置けない面を感じる。

　政治団体とも結びつき、官民各所に信者を潜り込ませ、秘密裏にこの国を陰ながら支配している『物打題法（ぶつだだいほう）』の代表として、『作値問下（なすあうとうもと）』は野放しには出来ない。

　代創（だいそう）は決意する。

　培ってきた幾つもの『手法』によって、必ずや『受事触真（うけることさわるまこと）』、ひいては『作値問下（なすあうとうもと）』を壊滅せしめんと。

『平和の為には、非平和的な手段も必要なのだよ』。

　師の言葉が蘇る。

　代創はその手をまた汚す覚悟を決めたのだった。

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