第34話 魔幇vs魔幇(Ⅰ)
■■Evolution:06「Explosion!! 非情冷酷、爆弾魔人」(戦闘パートⅡ)■■
「ガイマーモン様!」
美しい白馬に跨がった大元帥ガイマーモン様。お付きの戦闘員は魅惑の曲線美、色香ダダ漏れの四美人、通称「秘書課戦闘員」。
「おや、第六の
「黙れ! 爆弾魔人とやら。貴君は何者であるか?」
一喝、ガイマーモン様は爆弾魔人を睨みつけた。
「魔幇ウエスト支部に貴様の事を問い合わせたところ。「爆弾魔人」なる混沌魔人は製造した記憶は無いとの報告を受けた。もう一度聞く、貴様は何者であるか?」
「ミーは第六の混沌魔…………」
ガイマーモン様の問いに爆弾魔人は暫し沈黙、その後独り言。
「……成程。「修正」を入れてきたのデースね」
爆弾魔人が誰にも聞こえないよう小さな声で呟いた。
「ヤッ!」
今度はイバラニア様が爆弾魔人に斬りかかった。涙目、雫が弾ける。ジャージではなく久方ぶりの正装、それはイバラニア様覚悟の証。色香が爆発している。
【作者注:イバラニア様のデザインはエジプト文明がモチーフと考えております、クレオパトラ風?】
「戦闘員さん達に酷いことして、わたくしとっても怒っています。爆弾魔人さん、何でそんな酷いことをしたのか? わたくしにもちゃんと教えていただけますか?」
「やれやれ。魔幇同士でのバトルなど、前代未聞なのデース……とは言っても先に「混乱」を仕掛けたのは我々の側なのデースからね、フゥー」
イバラニア様が更に斬りかかる。躱す爆弾魔人。
「お色気担当が無駄に頑張っても良いことありまセーンよ」
魔幇同士の対立、同士討ち!?
「何やってるんだ? 何かの作戦??」
エヴォグリーンが首を捻る。グリーンがブルーに問いかける。
「一体何が起こってるの?」
「わかんない、ボクに聞かないでよ!」
エヴォブルー、エヴォグリーンは混乱。イエローは様子見。
「ここは一旦様子見やな」
更にガイマーモン様はエヴォレンジャー達の方に振り向いた。
「エヴォレンジャーの諸君。汝等のリーダー、エヴォレッドはこれしきの苦難で死するような弱者だと思っているのかね? これからも続く、我等魔幇との激闘。汝等のリーダーがこの程度の試練で倒されてしまう様な軟弱物ならば笑止千万。我が魔幇の敵ではないわ」
エヴォピンクは叫ぶ。
「そんなはずありませんわ! 彼は、エヴォレッドは必ず生きていますわ!!」
エヴォピンク、オーバーリアクション気味に反論。ガイマーモンは王者の風格を漂わせつつ微笑みを浮かべた。
「ならばエヴォレッドを信じ、暫し待つのだ。彼奴が地獄の底から這い上がって来る事を」
ガイマーモン様、メチャカッコいいけど、何か敵を勇気づけている様な気がするんですけど……一方イバラニア様はバトル変身。
イバラニア様の
「ヤッ!」
二本の王笏「ヘカ」「ネケク」を斬撃用の武装、ビームサーベル状の武装に変化させ斬りかかるイバラニア様、二刀流、爆弾魔人はひらりと躱した。
【作者注:ヘカとネケクは古代エジプト文明の王錫です】
「何時もこれくらい仕事熱心ですと助かるのデースけど」
「おっしゃりなさい! なんであんな酷い事をしたのですか?」
更に斬りかかるイバラニア様。
「
イバラニア様の主な武装は「ヘカ」「ネケク」の二本の王錫によるビームサーベル、更に「ネケク」は茨の棘がいついた変幻自在の鞭にも変化する。
変幻自在の鞭裁きが爆弾魔人を圧倒した。
「えいっ!」
爆弾魔人は鞭を躱しきれずに、強烈な一撃を受け後方へ吹き飛ばされた。
「グワァ! 流石は魔幇四天王デース、戦闘力は伊達ではありまセーン。謹んでお色気担当という発言は訂正させてイタダキマース」
爆弾魔人、爆弾を召喚しイバラニア様次々投げつけてきた。そして小さな声で呟く。
「さて、どうやら「修正」が入ったようなので、最終命令を実行しーマースか」
間合いが離れる。爆弾魔人とイバラニア様が対峙する。
「では本気でイキマースよ」
爆弾魔人は悪人らしくポーズを決め、大声で叫んだ。
「ミーの名は爆弾魔人、魔幇第六の混沌魔人なり。イザ、勝負デース」
爆弾魔人は、イバラニア様に向かい次々爆弾を投げつける。爆弾魔人らしい攻撃法だ。
「小型爆弾、小型爆弾、小型爆弾。ちょっとガス爆弾デース」
「クッ!」
小さな爆弾で牽制、不意に特殊ガス爆弾。有毒ガスでイバラニア様の動きを封じる。爆弾魔人はなかなかの強敵だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます