『称号』が暴く、他人と自分の裏の顔
- ★★★ Excellent!!!
ある朝、鏡を見た高校生・湯浅彰人の頭上に現れたのは、
白地に青縁で浮かぶ、ひとこと――『二股野郎』。
それは彼の誰にも言えない秘密そのものだった。
だがそれは始まりに過ぎなかった。
妹の頭には『BL命』、母親には『五千兆億円ほしい』。
さらには近所の主婦にまで、心の奥底にある本音が、まるでゲームのような称号として浮かび上がっていく。
どうしてこんなことが起きるのか。
誰が、何のために。
そして、この異常な現象は、どこまで広がるのか。
恋人との秘密、家族の仮面、近隣の噂、
あらゆる人間関係に可視化された裏側が突きつけられ、
湯浅家の一日が、とんでもない方向へと転がっていく。
これは、笑えて、焦って、そして少しだけ怖い、
本音が可視化される世界で始まる、青春コメディ・パニック劇。