第4話《フォーメーション》

 男の名前はラオスといった。年は21歳と、まだまだこれからだ。



 2番軸の中穴を絡めたフォメーション6点張りだった。フォーメーションとは、1着目・2着目・3着目に定めた買い目を、全通り買うという買い方だ。



 今回、ラオスは2番を軸に、すべてを買っている。2番が1着目。そして4番・5番・6番を2着目・3着目に設定してフォーメーションを買っている。従って買える買い目は以下の通りになる。



 1着目が2番・2着目が4番・3着目が5番

 1着目が2番・2着目が4番・3着目が6番

 1着目が2番・2着目が5番・3着目が4番

 1着目が2番・2着目が5番・3着目が6番

 1着目が2番・2着目が6番・3着目が4番

 1着目が2番・2着目が6番・3着目が5番



 以上の6通りの買い目を、全て買うことをフォーメーションというのだ。俺がラオスに与えたのは60000ブレカだった。


 この国の通貨であるブレカは、解りやすく日本円で言うと、600万円に相当する。なので当たれば、相当な額になるのだ。ラオスの懐が潤えば、俺の元に転がり込んでくる運気もそれだけ上昇する。



 運とは循環するものだ。良く人は良いことが起きると、『使い切る』という表現をするがそれは大きな間違いやった。運は使ってなんぼやから、使えば使うほど増えるねんで。



 ラオスの場合は運を使って大金を稼いで、さらなる『運気を呼び込む』ねん。この仕組みを知ってないと、運なんて掴まれへんで。



「レースまで時間あるから、ご飯でも食べよか?」



 気付けば時刻は、11時だ。宿を出たのは9時過ぎだったが、道中で少し寄り道してきたからな。舎弟のマルコには、選別をお願いしている。ラオスのような人間を、何人も捕まえておいてもらっているのだ。金をチラつかせれば、ついてくる人間は山ほどいるからな。



「ティラちゃん、お腹ペコペコばぃ!」



 その言葉に釣られてか、ラオスと表情を緩めていた。


「そういえば、お腹すきましたね!」

「よっしゃ、ほなご飯にしよか!」



 俺の提案に、二人はついてくる。レース場には、フードコートがいくつもある。そのなかで、俺たちは串肉屋で立ち止まった。


「適当に買っておくから、コレでおにぎりと飲み物を買ってもらえるか?」



 札を握らせて、お使いを頼む。もはやラオスは、従順な犬となっていた。しっかりと運気を稼がせて、俺の運気を上げさせてもらうとしようか。



 ちなみに夜になると、ちょいとばかし熱い賭場が開かれる。そこまでには、レベルアップ条件を満たしておきたい。


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バクチグルイ―賭博に狂って、賭博で負けて、殺された男。異世界転生した先では、ギャンブル特化型のチートを授かって人生に爆ガチしました。何をやっても、ツイてる俺はもはや無敵です!― ぬらぬらの鉄棒 @81monster81

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