きみはとってもきれい

第1話

朝は不機嫌ではないけど、

ちょっとしたことがあって車を急いで

走らせた。

超安全運転なんだ。

私はあんまり急くことってない。

どうぞどうぞってかんじ。

急ぐならお先へ。

でも今日はそんなの構えなくて。

日曜日だからよかったよ。

人も車も少なくて。

天気雨だった。

どっかで虹出てるなって思った。

ともあれ、ご用事に集中。

終わったな。

昼過ぎ、ガソリンが心許ない。

慌てて給油。

いつものスタンドと全然違うとこ。

目的地から過ぎたとこにスタンドあるよって

ショートカットの女性が教えてくれた。

走行方向側にスタンド。

なんだやってないじゃん。

セルフ給油じゃないとこ、発見。

ラッキーって思ったのに。

斜向かいにセルフ給油。

やむなし、ここでガス欠になったら

今日は目もあてらんない。

面倒なんだよな、自分で給油。

あ、発見した。

パン屋さんとカフェ。

隣り合わせ。

かわいい店構え。

さて、また戻るかって車に乗る。

あ、またパン屋さんだ。

広そう。たぶんイートイン出来そう。

用事終わった夕方には木蓮がふっくり。

小学校と川沿いに桜が咲き始めた。

朝から夕方の間に。

へえ、やっぱ虹出たんだ。

SNSの投稿に虹。

投稿者に拍手。

「きみはとってもきれい」

誰にかなんにか分かんないけど、

そう呟きたくなった。

アクシデントにもちょっとした

いいことはついてくる。

貧乏性じゃないよ、豊かなの。

えへん。