詩 声をかけたら、別人だった

仲仁へび(旧:離久)

第1話



「あっ、佐藤さんだ。おーい」


「何でしょうか。佐藤じゃありませんけど」


「えっ?」


 声をかけたら 別人だった

 顔をみたら 別人だった

 道であった 友達だと

 思っていたのに 違っていた


 別人だから 気まずくなった

 別人だから どうしよう

 別人だから ここから逃げたい

 別人だから 時 戻したい


 声をかけたら 別人かも

 ある日 友人 見かけたら

 手を上げ 喋り かけただけ

 そこでストップ 硬直状態


 トラウマ 脳裏に 蘇る


 声をかけたら 別人だった

 振り向いてくれたら 別人だった

 申し訳ない 別人だった

 顔から火が出る 思いだった


「佐藤さんこの間、駅前通った?」


「うん、通ったけどそれがどうかした」


「くっ、今度は本人だったか!?」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩 声をかけたら、別人だった 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ