幻想作家に寄り添う悪魔は、陰気で疲れた色気を漂わせている。そして、それは怪談作家にしか視えない。耽美とは、常識や倫理を超えた先にあるもの。感情を観念に昇華させたときに生まれる美。それは色彩の組み合わせや、陰翳、湿り気や匂い、音が奏でるもの…腹の底で感じ取り、痺れさせるもの。妖艶な悪魔にあなたもぜひ出逢ってほしい。
京都の老舗喫茶店の片隅には、おそらくこうした情景が見られるのでしょう。そういう目をもっている人限定ですが。