飽くなき求める夜の調べに、芳烈な春が匂い立つ
- ★★★ Excellent!!!
西欧テイストの夜の調べに妖艶が香り立つ物語です。
ユリとバラに秘められた深意とそれらの色彩感覚。
それらを溶け合わせない一本の境界線が描く身体が儚く、どこか煩わしくも美しい。
本能の一端に慕わせる感覚刺激と激情の猛りを忍ばせる金瞳の奥に凄絶を覚えます。
芳烈にまみれようと、想像に委ねられる夜へと駆り立てる作風に、どこか瞳をふるわせ、胸をざわめかせることでしょう。
なんという物語だ。
この気持ちをどうしたらいいのだろう。
体熱に咲く情念が春の脳裏に焼きついてやまない。