心が壊れた男の独白

藁日千平

第1話

俺はシステムエンジニアだった男だ。

だったと過去形なのは会社を辞めて無職だからだ。

何で辞めたかって?


独立?起業?

そんなカッコいい話なら良かったんだがな。


ま、簡単にいうとな。


心が壊れたからだよ。


新卒で小せえ会社に入ったのが、ケチの始まりさ。


そこの会社は小さいながらにまあ雰囲気が良さそうだったんで入ったんだが、

入ってみると俺の上の男が40代以上しかいねえんだぜ。


笑えるだろ。全員逃げちまったのさ。

だから、若手の男が俺しかいねえわけよ。


それで、そんな環境と俺の大人しい性格もあってな、5年もいじめられ続けたよ。


本当に屈辱的な日々だったぜ、学生の時にはいじめられなかったし、

いじめに加担もしなかったから、社会人になって初めていじめってのを経験したよ。


何で辞めなかったって?


いつか見返してやりたかったのよ。

まあただ見返してやれるだけの才能はなかったんだがな。

結局、限界が来て異動願いを出した。

そん時に俺がいじめられてたことが会社で公になった。

無力な俺のささやかな抵抗だったんだ。


異動後はどうしたって?


異動後は俺なりに頑張ってな。

今までの価値観を変えて上司に媚び媚びしまくったら、あっという間に役職候補よ。

結局、会社って技術ある奴より上司と仲良い奴が出世するって学んだよ。

その時期が俺の人生のピークだったな、仕事も人間関係も順調。

女にも一番モテた時期はそこだったな。


ただよ。

偽りの自分で評価されればされる度に本当の俺って価値がないんだなって思い知らされたよ。



まあ結局そこの会社は給料安くて、不正もしてたから辞めたんだけどな。

30手前で毎月300時間前後働いて、同級生より100万以上安かったときは流石に泣けてきたぜ。

そこらへんのそこそこ貰ってるやつの倍は働いてたし、成果も出してたぜ。

しかし不正するって……。

あの時は今まで偉そうにしてた奴が弱ってて最高に笑けたな。


その後転職済んだけどよ。

どうも俺の力の源は奴らへの憎しみだったらしく、頑張りが効かなくなっちまったのよ。

すぐにメンタルの病気になっては休職ってのを繰り返し続けた。

そんなのを何年も繰り返したらついに心が折れた。

ぽきっとな。

もう休んでも治る気がしないわ。



なんで後は次第に貯金がなくなって、食えなくなっていくだけだ。


それまでは頑張らずにできることを適当にやっていくつもりだ。


もし気分が乗ったら、また何か投稿するかもな。


本当は異世界ファンタジーみたいなのを書いてみたいぜ……。

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心が壊れた男の独白 藁日千平 @w_peace15

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