第4話 お肉の布団は気持ちいいらしい

「今夜はビアンカさんをずっと抱いてます」

「同じく私も。だって、トラーダのトラブルを片付けてくれたんですもの。感謝ですわ」

「私もよ。貴方には感謝してるわ。私やララにはできない事をいつもやってもらっているから」


 ここはビアンカの寝室である。寝相が悪すぎる彼女は豪勢なダブルベッドを使用しているのだが、それでも時折ベッドから転落している。今夜はその上に三人の少女が全裸で横たわっていた。


 一人はミサキ総司令。99センチのGカップ……一説にはHカップという噂も……の胸にはビアンカの頭がスっぽりと埋まっていた。そしてビアンカの背中にはハウラ姫が120センチIカップの爆乳を押し付けていた。


「今夜は霊力の消費が激しかったの。だからね。ビアンカさんに癒してほしい……」

「癒してって……これじゃあ私が癒されてる感じですけど」

「気にしなくていいの。可愛い子に思いっきり甘えられるのが最高の癒しになるから」

「わかりました。じゃあ、思いっきり甘えますね」


 ビアンカはミサキの胸に思い切り顔を擦りつけた。ミサキは微笑みながらビアンカの頭を抱く。そしてハウラ姫はビアンカの背にキスの雨を降らせていた。


「ビアンカちゃん……綺麗。私のモノにしたい位よ」

「あん。姫は女の子の方が好きなの?」

「そう。おっぱいが大きな女の子なら大好き」

「私の胸でも?」

「綺麗な美乳も大好き」

「ああん」


 ハウラ姫はビアンカの体を半回転させてから、彼女の胸に吸い付いた。ミサキはビアンカの背に抱き付き、彼女の首筋から肩へと唇を這わせた。


「そ……総司令は……男の人が好なのでは?」

「そうね。可愛い男の子は大好きよ。でも、可愛い女の子も大好き」


 お互いが口づけを交わし、お互いの体に唇を寄せて舌を這わせる。三人の少女は夜更けまで、お互いの体を慰め愛したのだ。二人の美少女に挟まれたビアンカは夢のような一夜を過ごした。柔らかな肉に挟まれた、即ち肉の布団の心地よさは、彼女に至上の幸福感をもたらしたようだ。


 翌朝、未確認攻勢生物襲来の警報が鳴った。


「航空自衛隊見島基地より支援要請です。敵は甲中型の巨大生物。現在、見島基地まで3キロ地点です」

「ビアンカ、出撃だ。テレポートで飛んで牽制せよ」

「任せな!」


 ビアンカの搭乗する青い鋼鉄人形、二刀流のインスパイアが眩い光に包まれて消失した。次の瞬間、航空自衛隊見島基地へと飛んでいた。


「こいつは私に任せな。いやああ!!」


 山口県萩市。その沖合に突如として発生したワームホールから、未確認攻勢生物……いわゆる怪獣が出現しはじめた。自衛隊や米軍では歯が立たないその怪獣に対し、有効な戦力は萩市立地球防衛軍だけである。


 昨夜、二人の少女にたっぷりと愛されたビアンカの剣は、いつにもまして鋭い切れ味を示し、未確認攻勢生物は秒殺されたという。尚、ビアンカの自己紹介にある恋人募集中の文面には(※男女問わず)が追加されたらしい。


 

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萩市立地球防衛軍☆KAC2025その⑤【三題噺「天下無双」「ダンス」「布団」編】 暗黒星雲 @darknebula

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