エピローグ
第12話 終わらない「今日」のために
「――……で、どうするんだよ」
「十二月九日」のまま数年が過ぎた。
僕たちはことあるごとに言い争いをして、その度にお互い緊迫した空気で殺し合いもどきをやる。
だけど、それはただのお遊びで、本当に相手を傷つけることなんてしなかった。
液晶が割れたスマホだって、直すなり新品に交換するなりやりようはあるのだけど、そのままの状態で持っている。
それが僕たちの関係を象徴しているようで、なんだかむずがゆい。
彼は今後の身の振り方を尋ねてくることもあったけど、僕の答えはいつも決まっている。
上位の存在になろうと必死になっていたあの頃が馬鹿らしく思えるくらい、この時間がかけがえのないものになっていたから。
「飽きるまで、君とこうして二人でいる。飽きたらその時だから、覚悟はしておいてよね」
「飽きたらって……お前が飽きる日は来んのか?」
「さあ?」
終わらない「今日」を楽しむために、二人でいよう。
君を殺さず、僕を生かして――。
終わらない「今日」のために 牧田紗矢乃 @makita_sayano
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