妖精はイタズラ好き

かつて、限られた者にしか姿を見せないその神秘性から、妖精は信仰の対象だった。
だが、年月を重ね、交流を続けるうちに、妖精は神秘的な存在ではなく単なるイタズラ好きの厄介者だとみなされるようになった。

これは、妖精を見ることができる力を持って生まれた貴族令嬢が、理不尽な婚約破棄からの国外追放を言い渡されるお話。
あるいは、可愛そうな令嬢が、腐れ縁の妖精によって盛大に振り回されることになるであろうことを予感させるお話。