吾輩は鬼である
@TodoKyosuke
吾輩は鬼である
吾輩は鬼である
名前はまだ無い
再度言うが吾輩は鬼である
吾輩が突如としてこのいんたあねっとなる世界に出現したのには訳がある
鬼と言うものは訳も無く涌いたり湧いたりはしないのである
訳と言うのは他でも無い
自宅に帰り着くなり眠気と暑さに抗しきれず
部屋の扉を開けるや否や下半身を丸出しに突っ伏したまま寝息をたてているこの部屋の主のせいなのである
この男執筆のネタに困ったか何か知らぬが世に名高い名作のぱろでぃを書けば面白いのでは無いか?
と安易で怠惰な手段を選んだのである。浅はかである、人間こうはなりたくないものである
吾輩は鬼である
そのネタ帳と言うのが又、酷い有り様で
曰く
吾輩は猿である
プロゴルファー猿である
とか
吾輩は蛸である
腕がからまって大変である
くにゃりくにゃりのあげたこなのら
とか、およそ正気の沙汰とは思えぬのである
これで34歳だと言うのだから親類縁者が知れば泣くのではあるまいか?
このおよそくだらぬ
笑いといっても失笑しか誘わぬであろう酷いネタ
しかし、このネタが吾輩が今此処に居る原因なのであるからして吾輩泣きたくなる
この低俗な駄洒落にもならぬ様な
吾輩は○○である集
数えたら79個あった
その中にあったのである
吾輩は鬼である
の言葉が
この男しかし
『吾輩は鬼である』には何も閃く所無かった様で吾輩に関するなんとやらは書かれてはおらなんだ
それには心底安堵するのである
吾輩は鬼である
吾輩の片側がはみだしているのである
とか、書かれたらたまったものでは無い
たまだけに
しかし、猫やら猿やら
はたまた蛸でも烏賊でもファミコンでも良いのであるが
これ等は現実にあるモノなのであるから文章にしようが言葉に吐こうがそれはそれ
吾輩は信号機である
と言ったとて
それはそれだけの事なのであるが…
吾輩は違うのである
吾輩は実際には居ない
いや吾輩が現として此処に居るのであるから居ないとは言えないのであるが
実体は伴わない
所謂鬼と言う概念である吾輩であるからして
吾輩は鬼である
この言葉だけでこうしてポンと出てしまったのである
いやはやどうしたものか
吾輩は鬼である
名前はまだ無い
吾輩名前が無いのである
だがそれは良い
大体名前がある鬼の方が少ないのであるし名前のある鬼と言えば
酒呑童子や茨木童子などなどの鬼界のすうぱあすたあ達に限った話である
先頃ポンと涌いて出たポッと出の吾輩が名前が欲しいなぞとは口が裂けても言える格では無いのである
もちろん吾輩口は裂けている
しかして吾輩は鬼である
吾輩鬼であるからして
鬼の成すべき事をせねばならぬのである
鬼の成すべき事と言えばそれは即ち悪行三昧である
ところが鬼のと言うものただ悪行を行えば良いかと言えばそうではない
悪鬼羅刹の如き悪行を繰り返した後
確りと誰やらに退治される
そこまでやって鬼の役割は果たせるのである
ただ暴れれば良いのでは無いのである
吾輩は鬼である
いつかは立派な鬼として退治されたいものである
そも鬼とは一体何ぞや?
吾輩ちと考えたのである
我思う故に我有りである
いんたあねっとなる世界にて生息している吾輩であるからして情報は湯水の如く収集出来るのである
曰く鬼とは妖怪である
斯様な文言が先ずは目に付いた
鬼とは妖怪である
と来たのである
これ又酷い言われようである
いきなり化け物扱いである
吾輩とてそれなりに繊細なのである
完全に断定口調でそんな事を言われると少し凹むのである
第一妖怪とはなんであるか?
と、吾輩は思ったのである
調べた所妖怪とは化け物の事である
と出ていた
確かにそりゃまぁそうなのであるが何の説明にもなってないのである
吾輩の自説である
違っているかも知れないし当たっているかも知れない
何処かで聞いた事があるかも知れないし無いかも知れない
全ての知識は受け売りである
これは赤川次郎とか言う作家が作中で登場人物に語らせた台詞であるが
成る程その通りなのである
さっき読んだ
妖怪とは吾輩思うに理由なのである
何事かの出来事があった際にその説明をするのに便利なしすてむ
それが妖怪である
否、であったと言うべきであろうか
これだけでは何の事か全く持ってちんぷんかんぷんであろうかと思う
斯く言う吾輩もちんぷんかんぷんである
そう言う意味では吾輩と貴殿はちんぷんかんぷん仲間である
少し照れ臭いのだが同士である
ハグしてもいいよ? である
例えば小豆洗いと言う妖怪が居たのである
因みに
吾輩は鬼である
吾輩は鬼である @TodoKyosuke
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