繊細なものを丁寧に綴る。 それだけでその作品は情感を溶かした玻璃のような輝きを秘める。 太陽ではない。どこまでもひっそりとした秘めた光だ。 人形を流すという儀式の中にこめられた人間の願いはあまりにも無力で、原野に刻まれる川の流れすらどこか不吉めいている。 あなたのすべてを、抱きしめて どうかするとラブコメにも適応されそうなこの文言を見た時から、不穏な予感しかしなかった。 不思議なものだ。 開く前からその作品が秀作であることを予感させる本のようだった。
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