愛しい子へと買い求められて、娘から孫へひ孫へと譲り受けられていく雛人形たち。
でもこの作品の姫様は、この家の事情でお友達の所にもらわれて行きました。
嬉しいことに姫様ご一行は、どこへいっても可愛がって大切にしてもらいました。
長い年月の間に、思い出深い人に会うことも出来、とても幸せでした。
それからまた時はずいぶんと過ぎて、もう忘れられそうになった頃、きっと最後のお引越し先となるでしょうある場所に連れて行かれました。
そこでもまた姫様たちは沢山の方々に愛でられ、そして皆さんに幸せをお届けすることになるのでしょう。
良い所に落ち着かれましたね、と老婆の私はとても感激して、お姫様に囁きました。