調理された魚の目玉をえぐり出して、しゃぶったり、崩したりした思い出はおありでしょうか。あの目玉の芯にのこる、プラスチックでできたように半端な硬さをもっている、真っ白で真ん丸な、ちいさな玉。それを集めてきたという友人が出展した「作品」。その画題は、内容は、そして材料は……。髑髏の山のごとき数も知れぬ無念が、あなたを睨むことでしょう……。
魚の目の魅力をわかってくださる方がいて、嬉しいです。彼と彼らはずっとずっと一緒にいて、これからも、ずっとずっと一緒にいるのでしょう。彼のついのせかいはもう目の前に広がっていて、あまたの美しい目にとらえられている……これは幸せというものですね。『魚』を探してくださってありがとうございます。ありがとうございます。