第2話 彼女が求めてくれた物
「ねぇ貴女、私の物にならない?」
「え?あ、あのぉ失礼ながらどういう意味ですか?」
「とりあえず一旦家に上がってからね」
彼女を連れて家へと上がる、こんなところを週刊誌なんかにとられたら即アウト、アイドル引退確定だ
「ねぇ貴女、私のものにならない?」
「さっきも聞いたんですけどどう言う意味ですか?」
「言葉のまんまの意味よ、貴女なら私を見てくれるから」
「ファンのみんなはみかんちゃんしか見てないと思うけどそれとは違うの?」
「うん違う、みんなは甘夏みかんを見ている、でも貴女はさっきの握手会そこで甘夏みかんじゃなくてその裏に潜んでいる柳井紗理奈を見てくれたから、そこが違う」
「……ファンなら当然じゃないんですか?推しを見るのは、推しの素も推しのアイドルとしての姿も愛するのが、心配するのがファンってものじゃないんですか?」
「それが出来るファンは立派だよ、私にはそんなファン……いいや身の回りの人で貴女以外見たことない、ありもしない嘘の過去、嘘の日常、嘘の私、それを求めてる」
親も元親友も幼馴染も同級生も誰ももう"私"を見てくれなくなった、これでよかったのかな?
すると彼女が突然私を抱きしめて来た、しかも私を撫でている
「な、なんで急に?」
「よしよし頑張ったね、偉いね、いいよ私が貴女をみかんちゃんとしてじゃなくて、紗理奈さんとして見るね、そうじゃないと推しが潰れて消えちゃいそうだもん」
「え……いい……の?」
私の目から自然と涙が溢れ出して来た
一度溢れ出した涙はもう止まらない、今まで溜めていた、抑えていたものが全てとめどなく溢れ出した
「アイドルとして頑張ったけどあってたのかな?私は誰かに求めて欲しくて、誰かに私を愛して欲しくてアイドルを始めた、だからがむしゃらに歌も、ダンスも他のメンバーよりも何倍も何十倍も練習した、でもそれって間違えだったのかな、もう私わかんないよ、疲れたよぉ、つらいよ助けてよぉ」
「大丈夫だよ貴女は何も間違ってなんかないよ、これからは私がずっとずっと一緒にいるから、今は思いっきり泣いていいよ、私は貴女を絶対に一人にしないからね」
彼女は強く、優しく私を抱きしめた、それこそ愛する人をもう2度と離さなないとでも言うように
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あれから何時間たっただろうか、私はやっと泣き止み彼女と向き合っていた
「ありがと……情けない所を見せちゃったね…ファンの前なのにね」
「もうファンじゃないです」
「え………なんで?目の前だ泣いちゃったから?失望した?不純な理由でアイドルやってたから?アイドル疲れたってアイドル辛いって言ったから?ねぇねぇやだ一人にしないで……」
「そんなことないです、ファンじゃなくて……貴女を愛する一人の人間になりました、甘夏みかんも、柳井紗理奈も、どっちも大好きな一人の人間になりました、これからよろしくお願いしますね?私、こう見えて結構重たい女ですよ?」
「……私も好き」
我ながらちょろい女だと思う、ちょっと辛いなーって時に優しくしてくれるだけで堕ちちゃうなんて……でもなぜかこの人なら、彼女なら、どんな私も愛して、認めてくれる気がするな
「そういえば聞き忘れてたんだけどさ、貴女の名前って何?」
「そういえば伝え忘れてましたね、私は
「え⁉︎同棲⁉︎なんでなんで⁉︎なんで急に⁉︎」
「だって紗理奈さんがいなくなっちゃったら私の生きがいがなくなっちゃうし、好きになった人と一緒にいれなくなっちゃうんですよ?嫌じゃないですか、だからです、あと言いましたよね?私重いって」
「そっか……うんこれからよろしくね瑠璃菜さん!」
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~読んでいただきありがとうございます。
感想や、改善点、たくさん待っています。☆と♡ぜひ付けていただけると嬉しいです。ついでに現在同時執筆中の別シリーズも見て下さると嬉しいです~
あとがき
本作は私のアイドルコンテスト用の作品になります。評判が良かったり、作者が気に入ったらこのコンテストが終わり次第ちゃんとシリーズ化すると思いますので、気に入った方はぜひ☆や♡お願いします
本当の私を求めて欲しくて だしまき @dashimakitamago2009
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