図書館

@MRUT

図書館

市役所の市民課へ行った。入口のところで、個人カードをスキャンして受付票を取ると、なぜか縞々の紙の受付票であった。

順番が来た。隅のほうの、特別受付という札のかかった受付に通された。

受付の職員さんが、僕を見て、「あなたは、図書館の本を返していませんね。返却日を2週間過ぎています。」と言う。

僕は、民事訴訟法の本を借りていたのを思い出した。

さらに職員さんは続けた。「ちょっと聞き取り調査をしますので、別室へお願いします。」

僕は、職員さんのあとについて、「聞き取り室」という札のかかった部屋へ通された。

中には、机があり、上にパソコンが乗っかっている。

奥から、アメリカンポリスのような服を来た中太りの人が来た。

「この本で間違いありませんね。」とパソコンの画面の貸出データを指さして確認を求めてくる。

「間違いありません。」と答えると、「わかりました。こういうことが続くと、貸し出しが一切できなくなります。法律上の措置もとらなくてはならなくなります。気を付けてください。」

僕は解放され、市民課で手続きを終えて家に帰った。部屋では、猫が民事訴訟法の本を舐めていた。僕は、「だめだよ~」と言いながら、本を取り上げた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

図書館 @MRUT

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る