第3話

とうとう列車が終点についた。終点の駅は、意外にも。こじんまりした田舎の駅のようだった。私は列車を降り、駅のそばの丘を登る。今回は謎の人物もついてきた。その人物は「カンパネルラ、覚えてるかい?僕だよ」と時折つぶやいていた。丘を登りきるとたくさんの色とりどりの流れ星が流れ、丘の頂上に落ちていた。あたりに落ちた流れ星を拾い、溶かして綿菓子やキャンディーにする屋台が並んでいる。「流星祭、ケンタウル祭りの原型となった祭り。」謎の人物はそうつぶやいた。以前の夢の内容、今謎の人物がつぶやいた。内容から、私はこの人物が誰であるかうすうす察することになった。「もしかしてあなたって銀河鉄道の…」「ああ、そうだよ。僕がジョバンニだよ。」私が何も言えず、黙っていると。「あれからいろいろあったけど、ようやく…」不安になってきた私を思わず「ねぇ、私もしかして死んじゃったの」すると、ジョバンニは「その点に関しては大丈夫。もう少ししたら(君)は帰れるよ。」私が絶句していると、彼が屋台から綿菓子を持ってきて私に渡してくれた。「これ、おいしいよ。そんな顔しなくても大丈夫。僕はもう充分世界を見て回った。」徐々に彼は少しずつ消滅していった。「ごめんね、巻き込んじゃって」「そんなことないわ。あなたのおかげで、いろんなものを見て回れた、」最後まで言う前に、彼は消えてしまった。すると、私は急に頭がクラクラして倒れ、気絶してしまった。気がつくと、元の河川敷にいた。友達がもうすぐ祭りが始まることを告げに来た。私はこれらのことを夢じゃないかと思った。しかしながら、私の手には、不思議な貝殻のネックレスや綺麗な十二単と言ったものが包まれた風呂敷が握られていたのであった。


終わり


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星の鉄道旅 天廻月媛 @amanekaguya

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