最終章 経緯、瞬間、終わり
「で、なんで透明人間になったのかというと」
私は目を開いて、元明に注目した。私も元明も顔が赤い。
「まず言っとくが、俺は今も天音がまだ好きだってこと、思い出した」
「え、、!」
「だけど、父親の仕事の都合で引っ越すことになった。本当は辛かったけど。ただ天音がそう勘違いしただけだった。俺は無事だし、今も天音が好きだよ」
元明は話を続けた。私は涙をぐっとこらえながら、耳を澄ました。
「目が覚めたら、透明になってた。恐らく、父が作った薬のせい。朝、転んで記憶が少し飛んだんだと思う。だから、妖怪でも伝説でもなんでもない」
「だから。付き合ってください」
「はい!でも良かったです、無事で」
言葉が出てこなかったので、とりあえずそう言っとく。……あれ?そういえば。
私、告白されたの!?
数年前から好きな子に!?
ますます恥ずかしくなってきた~!
「その前に言います。もう2度と、紛らわしい事しないでください。そして」
もう2度と、どうか透明にならないでください!ずっと一緒にいたいから。
どうか透明にならないでください! ふわふわうさぎ @huwahuwausagi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます