変態彼氏のセックス事情
声兎
変態彼氏のセックス事情
一見、真面目そうな彼氏は、“超”がつくほどの変態だ。
優しくて、堅実で、何事にも率先してやってくれる彼氏。セックスする時も、普通に気持ちよく、毎回満足している。
そんな彼氏の変態の
何ともない普遍的な日常に起きた奇行。彼氏は、唐突に私の手首縛り、身動きできない私の汗まみれの脇を舐めてきたのだ。脇を舐めるなんて、アダルトビデオの中だけだと思っていたけど、現実でそんなことやる人がいるとは思わなかった。
嬉しそうに舐める彼氏にドン引きした。俗に言う蛙化現象だ。
でも、何故かそんな彼氏のことを、心の底から嫌いにはなれなかった。
違う日には、「おしっこが飲みたい」と言ってきた。彼の真剣な眼差しに負け、私は彼の口に優しくおしっこを注いだ。彼は一滴もこぼさず、私の膀胱が空になるまでおしっこを飲んでくれた。そして、ちゃんと尿道口を舐めて掃除してくれた。
また違う日には、「うんこが食べたい」と言ってきた。どうしてなのか理由を訊くと、「君の全部を愛しているからだ」と言い、それに私はどう返事をしていいか迷った挙句、「ありがとう」と、小っ恥ずかしくなり、彼の顔に
私の体から出たうんこを美味しそうに食べている彼氏の姿に、何故か愛を感じた。私から生まれたカスを、大切に綺麗に味わっているのだから。
彼は、私のうんこまみれの汚い肛門も、きれいに掃除してくれた。
今度は、「私のゲロを食べたい」と言ってきた。「流石に無理だよ」と、私は拒んだが、彼のなんでも受け入れてくれるマインドに、癒しと快感を覚えた私は、「仕方ないな」と、彼のそばにより、口と口を近づけ、指を口の中へ差し込み、口の奥の方を
ここまでは、よく見るアダルトビデオのスカトロプレイだと思うが、この前、彼の私に対する愛が爆発した事件があったのだ。
朝起きた時、私の体にだる重さを感じた。前夜にセックスをしたせいか。それとも、連日の仕事の疲れなのかわからないが、とにかくだるかった。体温を測ったら、40,2℃もあり、流石にマズいと思い、彼氏に申し訳ない気持ちで、病院まで連れて行ってもらった。彼氏も会社を休み、病院に付き添いをしてくれた。私は診察してもらい、インフルエンザとコロナのダブル感染をしていた。
家に帰って、ただ私は毛布にくるまって、真っ白な天井を見たり、ダブルベッドを寝っ転がったりしながら、ただじっと体内で病原体が抹殺されるのを待った。
彼氏が買い物から帰宅してきた。家事、炊事、洗濯全てやってくれる彼氏は、台所で何かコソコソとやっていた。数十分経つと、鼻水でいっぱいの鼻腔に漂う、出汁のいい匂いがしてきた。彼は「大丈夫」と、寝室に入ってきてた。彼はお
その晩、彼は私の体調を確認しに寝室に入って来た。
「どう?」
「まだ気持ち悪い」
私は彼の朗らかな優しさで泣きそうになった。でも、彼の次にとった行動は、地球上の誰もが思いもつかない行動だった。
彼は、菌まみれの私に接吻をしてきたのだ。一気に心拍数があがり、熱が数度上がった気がした。
「う。え。何?」
突然の出来事に動揺が隠せない。彼は何か悪いことをしたのかと、不思議そうに私を見つめている。
「ど、どうして、今、キスしたの?」
「いや、愛してるから。好きな人の好きなところも、嫌いなところも全部含めて愛したいから。たくさん愛したいから。全部愛したいから。ダメ?」
狂ってるのかと思ったが、なぜか私は、嫌いにはなれなかった。狂愛すぎる彼の重たい愛。変態的な愛の形。不思議と、変態彼氏のことを嫌いにはなれない。脇汗も、おしっこも、うんこも、ゲロも、ウイルスも、全部含めて愛してくれる。ここまで私のことを愛してくれる人間が、この地球上にいるのだろか。
私は、彼の性癖なのか、愛の形なのかわからないものに、性欲が湧き上がっていた。私の股間は、興奮してなのか、熱で汗ばんでいるのか濡れていた。私は愛されていることに泣いた。
ー愛してる。
その夜、彼の愛に抱きしめられて、ねた。
変態彼氏のセックス事情 声兎 @i_my
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