『剣聖』の娘、学園に行く

リイナ・アーヴェルはセイン・アーヴェルに拾われ、剣術の腕を磨いてきた。
すでに病に冒されていたセインは「勝てたら入院してやる」という条件をつけ、リイナにさらに稽古をつける。
そうして月日は流れ――ようやく、リイナはセインに勝った。
かつて『剣聖』と呼ばれたセインに打ち勝ったことで、リイナは紛れもなく剣士としては最高峰の実力を身に着ける。
だが、彼女にはまだやりたいことも何もない。
そんなリイナに対し、セインは入院する代わりに別の条件を新たに加える。

「お前も王都に来い。私の古い友人の伝手で、学園に入ること――それが、私も治療を受ける条件だ」

力を身に着けたリイナが、やりたいことを見つけるために学園へ行くことになり……？