追伸 妹が神になりました。

@tan-soku

第1話

哲学者ヴィトゲンシュタインはこう言った。「語り得ぬものについては、沈黙せねばならない。」

だがあえて語ろう。妹は神になったのだと。


妹が神になった、そんなことを言うと一部の熱烈な妹狂信者からこんな反論を喰らうかもしれない。「妹はもともと神だろう」まさしくそれには同意だが、僕の言っていることはそんなまやかしのものなんかじゃなく実際のものなのだ。


どうやって信じてもらおうか、妹が神になったことを人に伝える時、僕はいつも最大限の煩わしい苦労をしなければいけないんだ。ペテロやパウロだってこんな気分だったろう、


妹が神になった後、想像をしていなかったことばかりが起こった。初めは僕自身も妹の神性なんてちっとも信じたいなかった。でも信じざるを得なかった。そう言う定めだった………

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

追伸 妹が神になりました。 @tan-soku

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ