本エッセイは、AIを活用して自作小説の分析と改善を試みる、実験的なアプローチです。「もう一人の批評家」としてAIと対話しながら進めるスタイルは、読者にとっても好奇心を刺激されるものです。
エッセイ全体の語り口にはユーモアが散りばめられており、読者を飽きさせない工夫が施されています。AIの回答に対するツッコミや、冗談交じりのコメントが随所に挿入されているため、創作に関する鋭い考察が続く中でも、軽快なリズムで読み進めることができました。
本エッセイからは、AIを活用した創作の可能性を探るだけでなく、創作に対する深い洞察や遊び心が感じられます。AIを批判的に検証しながらその可能性と限界を模索する姿勢は、今後の創作における新たなアプローチとなるでしょう。AIを創作の補助ツールとしてどのように活用できるのかを知ることのできる、非常にためになるエッセイでした。
最近AIがすごいですね。
少なくとも情報収集力は人間を凌駕しているでしょう。
創作分野での躍進も見受けられますが、人間が脅かされているようで。
うすぼんやりとした恐怖感を抱いておりました。
本作は自著をAIに読ませ、返ってきた「感想」と考察をまとめたもの。
創作させるのではなく、客観的な一人目の読者として活用するという試みです。
そう。AIであれば素早く、飽きずに読んでくれます。一話切りされるなど、100%ありえない。
そのフィードバックを糧に、自力でブラッシュアップを行う。
個人的には目からウロコの発想でした。
しかし、最も感銘を受けた部分は他にあります。
最後にAIの分析の至らぬ点が挙げられているのですが、ここに気づきがありました。
さりげない一文ながらも、人間を人間たらしめるもの。
これを読んで創作がんばろうって思えました。ありがとう。