※読み合い企画からのレビューで
物語は、村八分にされていた厄介者である青野が死んだところから始まる
本作品は、高濃度の"嫌"でできている
村八分という風習
青野が死んだことを喜ぶ村長の態度
主人公の考え方
物語を構成するもの、どれを取っても"嫌"で、まるで真夏の熱帯夜の中をじっとりと歩いているような感覚に陥る
もちろん、この"嫌"という感覚は、ホラーにとっては褒め言葉だ
ジャンプスケアではない、心の底からの恐怖を読者に刻むために必要なものだ
そして、物語は、満を持して結末へと向かっていく
ホラー作品が好きな人には是非読んでもらいたい一作だ