よく練られたプロットだと思います。
ファンタジーならではの魅力と謎解きの面白さが詰まった、完成度の高い一作です。
物語全体に漂う静かな緊張感や、主人公の観察眼を軸にした謎解きの展開に飽きが来ません。
大司教の現実的な判断などリアルで良いですね。
神殿内の権力構造や形式主義化、信仰の薄れといったテーマ。
それらとファンタジーらしい神秘的な設定が見事に融合し、お話に深みを与えています。
気になるのは主人公が高齢なことだけですね。
どうするんでしょうね、これから。
こういうお話はこういう終わり方が、読者の想像力をかき立てて良いのかもしれませんね。