紅い夜に鈴が鳴る

巫覡紅夜(かんなぎくれや)は16歳の高校一年生。まだ未熟だが千里眼の能力を持つ一族『巫覡』の長女であり、四代振りに未来視の素質を持つ巫女とされている。
しかし本人は家系や能力を嫌い、普通に暮らしたいと願う。社会勉強という体裁で山奥の屋敷から都会に移り住み、女子校に進学した。青春を謳歌するはずだった。だが能力と内気な性格から、浮かない学生生活を送っていた。
四月の半ば、紅夜のクラスに伊藤鈴(いとうすず)が遅れて入学してくる。明るく人懐っこい鈴に構われ、紅夜は戸惑う。
そんな鈴の正体は忍者であり、紅夜の母親が娘の護衛にあてがったのであった。
鈴もまた、これまで無縁だった学生生活に憧れていたため、任務をこなしながらも紅夜に協力することになる。果たして、ふたりは夢の女子高生生活を送れるのだろうか。