作者様に意図を確認したわけではありませんが、調べたところ、「抄」には「砂」と同じ意味があるそうです。また、「悪いものを捨て去りよいものを選び取る」という意味でもあるのだとか。作中にあるような、過去形にしたくない過去。選ぶことを裏返すと、それは手放したくないということ。「遠くにあるものは、実はすぐそこにある」濾過された言葉で紡がれる、静謐な詩集。ほんの少しのまどろみを、読み手様へ。