いきなりですが、お勧め致します。
短編と言う物語はとても短いです。その短さの中に何があるのか、長編とは違う限られた世界がそこにあるのですが、時として凄まじく心打つ物語に出会う事があります。
こちらの物語がそうです。
小説を読むうえで、私達は何を求めているのでしょう。
私はその中のひとつとして「未知と驚き」があります。
私の知らない世界、私の知らない言葉や表現、私の知らない人生観。
そして、私がよく知っている、いや、誰もが心の奥底にある「とある感情」。
小説とは様々な「未知と驚き」の果てに、実は自分にとって「最も大切な心」を思い出させてくれるものが「真の良作」ではないかと思うのです。これは文芸でもエンターテインメント小説でも、実は共通ではないかと思います。
私はこちらの物語を拝読し、まさにその気持ちを思い出しました。
素晴らしい小説だと思います。
改めてお勧め致します。
レビューをこうして書かせて頂くには理由があります。それは素晴らしい小説を応援したいという意味と、もうひとつはこの素晴らしい想いを皆様にも是非知って頂きたいという橋渡しの意味があります。自信をもってお勧めさせて頂きます。
皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)
ノスタルジックな感動が胸を打つ、とても素敵な作品でした。
主人公は『薔薇色夢スリープ』として、幸せな夢を見たまま安楽死ができる装置に入ることになる。
そこで夢を見始めることになるが……。
その後の展開が、とても心があたたまるものでした。
「郷愁」とか、自分が忘れていた「とてもあたたかいもの」を思い出させられる。それによって自分の人生がいかに尊いものだったか。誰かに大事にされ、守られてきたものだったか。
そんな事実を思い出させられ、考え方が変わるようになる。
人生を肯定し、前向きな気持ちにもなれる、とても胸を打つ作品です。