第1話

「行ってきます」


誰もいない家に響く声が聞こえたところで僕は扉を閉める。

憂鬱な気分から始まる朝。父親は昔交通事故で亡くなってしまい、母親は車で仕事に行ってしまうため、朝早くからいない。あるのはご飯と置き手紙だけ。

’’ちゃんと食べてね''と。でもそんなので食べる気は起きないため毎日何もない冷蔵庫に押し込み、シャワーを浴び、歯磨きをし、着替えてすぐ学校へ向かう。


「変わらないな」


毎日のようにこぼす言葉はただ響くこともなく落ちていく。空気に紛れて濁っていくだけ

こんな毎日を何回繰り返せばいいのだろうと思いながら


「明日はいい日になる」


と信じてやまない。毎日変わるわけのない日常の中、この言葉だけが頼りだった。

今目の前に映るのは公園。駅に向かう最中の小さい公園。家から少し歩き、駅と家の中間部分を担う公園。遊具は少なく、あるのは周りを囲みまるで何かを隠すかのように立っている木々。

いつもと変わらないなと今日も思い、通り過ぎようとする。

ただ、今日は違った。木々の中から見えた白いワイシャツに青のスカート。制服の様な服を着て、高校生くらい。身長は…155cmくらいだろうか。ただ、後ろを向いていて顔は見えない。


「珍しい」


いつもただ風に揺られる一つの遊具、木々。その公園は普段は誰もいない。 

今は春。その木々がピンクを帯びていきいきとしていた。何もない公園に少し息が吹き帰った様に。その中に、珍しく人がいた。でも、通り過ぎるつもりだった。ただ人がいて、季節の力によって少し変わっているだけで、他はなんも変わらないと思っていたから。

なのになぜか足はその公園に向き、入り込んでいた。まるで何かの力が働いたかのように動いてしまっていた。 


「こんな何もない公園に入るなんて」


公園に入った時、突然話しかけられ止まる。その声は高く可愛らしく、綺麗だった。


「わざわざ何もないところに入るなんて、物好きだね」


一言一言が風に揺られて軽く感じる

風に混ざったせいだろうか。いや、気のせいか。 

わざわざ何もないところに入る、もの好きだなんてお互い同じ。僕は気になることを口にする


「その木の下で何をしているの?」


そう質問をすると、鳥が鳴くと同時に返ってくる。  


「別に何をしているかと言われたら何もしていないかな。何もないしさ!」


さっきまで鳴いていた鳥が飛び、すぐそこの手すりに立って止まる。それが、まるで目の前の人と同じ行動をしている様だ。

姿が見えないからその代わりをしているかの様

鳥がじっとこちらを見つめ、少しした沈黙の後飛び去った。


「うーん…今後の人生…を見ているかなぁ」


鳥が飛び去った直後、彼女は口を開く。

僕は、それについて確かに人生って花みたいに咲いてすぐ閉じるもんなぁ、とか勝手に妄想をする。

今後の人生…かと妄想の中で自分についても考える。でも特に変わったことはなかった。

ポケットに入れていたスマートフォンが通知を鳴らす。

僕は通知を確認すると、今の時間が次の電車に乗らなければ、遅刻なことにも気づく。

いつも通りの電車に乗れば、15分程余裕を持って学校に着く。

だが今日は寄り道をしてしまったため、そんな余裕の時間なんてなかった。

だが、このまま無言で出るわけにもいかない、と思ったが、かける言葉は見つからない。

そうして黙っていると彼女が口を開いた。


「行きなよ」


その瞬間、少し大きく風が吹く。さっきから全てが彼女に操られてるかの様だ。

僕は、風に''これ以上ここにいるな''と言われてるかの様に吹かれ、その公園を後にしたー


放課後、ただ電車に揺られ、ぼーっと外を眺めていた。

夕焼けに晒される自分の姿は明るい青に夜を連れてくる前の赤色が混ざって映っている。混ざって紫になるなんてちょっとしたワクワクはなく、変わり映えのないことに少し落胆する。

時刻は17時。時間に余裕のある電車で、スマホを持ち小説を書く。電車の中で小説を書くことはほぼ日課になっているよう。

やることもないんだしぼーっとしているよりかはマシだと言い聞かせている。

こんなストーリーがあったらなぁとか、いつもとは''変わったこと''を想像して書く。高校生くらいの、男女2人が様々なものに立ち向かったり時には逃げたりなどのいわゆる王道のストーリー。これをどう表現するか、どう思い描くかで全てが決まる。


(明日はどこへ行こう)

(海に行きたい!)

(いいね。楽しみだ)

(うん!)


などと、僕が辿りたかった人生を最寄り駅に着くまで淡々と言葉を綴っていく。少しずつ人が増えていくのに比例する様に書いていく。

そうこうしているうちに、一刻と時間は過ぎ、すでに最寄り駅の隣まで来ていた。

病院やバスの乗り換えなど様々な目的がある''〇〇(後で決める)駅で、人々は一斉に降りる。

僕は一旦、今書いていた一文を書き終わり、次の駅で降りる準備をする。

次は何を書いていこうかなと考えながら、駅を降りる 


「〇〇(未定)」 

声をかけられ、その方向を見る。そこにはいつもならまだ帰ってきていない母親がいた。

「お母さん。今日は早いね」

「メッセージ送ったじゃん〜既読無視とか悲しいなぁ。今日の夕ご飯何にしたい?たまには一緒に食べよう」

と、話す。朝通知見たが、時間の方に目がいってしまったためちゃんと見ていなかったな。

「うーん。困ったなあ。じゃあハンバーグにしようかな」

「わかったよ。帰ったら作るね」

はーい。と返事をして、母親の車に乗り込む。公園は、今朝見た彼女はいない。いつもと変わらず揺れているだけだった。

そして、家に帰ってきた。今日は母がいる。母がいるから、何か変わると思っていたが、母はどこにいても仕事に追われている様で、会話はできず、結局いつもとかわらずご飯、お風呂、歯磨きとただ済ませてただ目を閉じた。 


ここは、どこなのだろうか。自分は、座っているのかいつもより目線が低いところにある。周りには白い壁、床、ベットしかなく、ベッドの上には誰かが寝ていることがわかったが、目の前はぼんやりとしていて誰が寝ているかなんてわからない。 

横にはぼんやりとアンズやコスモスが飾っているのがわかる。

意識はある感じなのに、自分の意思では喋れず、誰かの中にいる様だ。その誰かがしゃべる。その声は意外だった。

(もう少し、もう少し)

何かを願っているのだろうか。

そうすると、だんだんと何かが遠くなっていく感覚がする。

(--。君は、--か----僕と--に、まだ…)

はっきりと聞こえていた声は、だんだんと闇に包まれ、聞こえなくなってくる。機械の音に紛れ、時間が経つに連れて目の前も暗くなっていく。もう闇にほとんど包まれかけた時、誰かの声が聞こえる。

(ありがとう)

この声を聞いた瞬間、僕は闇に完全に包まれ、落ちていってしまった。

一つだけ思えた。誰かの声に似ていたなと。

翌日、学校へ向かうべく、電車に乗っていた。朝の通勤時間なのに座れるくらいには人が少ない。学校までは、電車で20分くらい。

うっすらと白くかかる雲に、青い空。けれども自分の後ろから見える空は、灰色が全体を覆っている。

鳥がたくさん飛んでいくのを見て、「今日は雨だなぁ」と独り言をこぼす。

もちろんいつも通り小説を書く。


(雨ってなんでこんな憂鬱になっちゃうんだろう)

(外が暗いからじゃない?外が暗いからそれに比例するかのように気分も暗くなる、とか)

(確かに!頭がいいね!)


そうして妄想を膨らませていると、電車は学校の最寄駅に着いた。ここまできたらもちろん同じ制服が多いわけで

「おーい〇〇」

と、高校に入ってから友達になった〇〇〇〇が、蝉のように話しかけてくる。まだ夏じゃないのに。 

「今日どっかいこーぜー!この前さぁ〜〜」

と、脈絡もなくどんどん話を続ける。これがいわゆるコミュ力というものなのかと痛感させられる。

「そういえば、今日転校生が来るらしいぞ〜さらに女子」

転校生?と僕はその言葉に反応してしまう。

「お、お前さっきまでめちゃくちゃ相槌だけだったのに食いついてくるじゃないか!もしかして興味あんのか!お前も男子だなぁ」

と、煽りを入れてくる。いつも何かとこういう会話をしていて、慣れてるが腹は立つ。でも楽しいと感じてしまう。

「でも転校生って始業式とかにくるのが普通じゃない?」

「まぁなー確かに始業式からちょっとだけ経ってくるってなかなかないよな」

そうして話して教室まで行くと、〇〇の友達がそいつを呼ぶ。

「じゃ、俺あっちいくから!また後で」

と、いつもいるグループに行ってしまった。大体席で小説を書いたり、読んだりしている僕は特にグループといったものに入っていないため、結局一人だ。友達の前では顔を''作れる''が、一人になるとどうしても暗くなってしまう。

中でも長くいるはずの母親の前でも、結局顔を作ってしまうから、もう仕方がないんだと思う。

先生の座れ朝のホームルーム始めるぞという声で、動物園みたいな教室はシンっと静まり返る。

「転校生って、誰だろうな、どんなやつだと思う?」

と前から〇〇が小声で話しかけてくる

「うーん。分からないなぁ」

と返せば

「朝は食いついてきてたのにな。面白くないなぁ」

と怪訝そうな顔で戻る。 

誰がきたって変わらないんだって、思っていた。そう思っていたのに、その転校生を見た瞬間僕は目を大きく開いてしまった。 

転校生として入ってきたその子は、あの日の彼女にとても酷似していた。

「転校してきた、〇〇〇〇です。よろしくお願いします」

と、お辞儀をし、一言、高く可愛らしい、綺麗な声で発する。

その瞬間僕は確信した。公園で話した彼女だと。

先生のじゃあ席〇〇の隣なという声で、視線が一気に集まる

いいな〜という目やなんであいつが?といった冷たい視線など、さまざまな視線がこっちに刺さり、温度がはっきりとしない。

〇〇は、席につくと「よろしくお願いします」と話しかけてくる

それに僕はオウム返しをする。

少し彼女の顔が少しニコッとした気がした。 

ホームルームが終わり、クラスの人がいつものグループに分かれた頃

「改めてよろしくお願いします!」

と、彼女は話しかけてくる。とても明るい。

「よろしくお願いします。」と社交辞令を済ませる。

「あ、私の名前は…」

「さっきの自己紹介で聞いたよ。〇〇〇〇さん」

「あ、はい!君はー。」

彼女が言おうとした瞬間、授業開始のチャイムがなり、挨拶が始まる。なんともタイミングが悪い。が、きっとそんな拘ることはないんだろう、とも思った。


*


授業が全て終わり、終わりのホームルームが終わることにより、転校生の周りをクラスの人たちが囲み、きゃーわーとたくさんの鳥が鳴くように会話が積まれていく。

ブロックゲームのように、会話が積まれては消え、また別の会話が積まれていく。

それに淡々と笑顔を見せ消していく様はプロプレイヤーのよう。

「お前ら何話してんだ!ずりーぞ!!」

と、前から〇〇が割り込んでくる。〇〇も会話に乗っかることで、さらにスピードが増す。

僕は身支度をし、学校を出て駅に向かう。

帰る前に、〇〇に「今日家でやることがあって…遊びに行けないごめん!」と断りを入れたためきっと朝の返答はこれで大丈夫だと思いたい。

「はぁ〜」と、ため息が出る。なんとなく目の前にある椅子に座り込む。何かとぼーっとして駅に止まる電車を見つめる。

転校生なんて、大体どこかに飲まれてグループに所属する。隣だから話すことはあるんだろうなと、一人駅のベンチで考える。それを、奥を通過する電車に言葉を乗せていってもらう。僕もあんな感じにどこかに行かせてくれないかとも考えるが、それはうまく行かない。

なんでこんなことを考えているんだと少し疑問が浮かぶ。

少し時間が経つと、掃除が終わったであろう生徒が止まっている電車に乗り込んでいく。

駅員さんの[えー各駅停車〇〇行き出発します]というアナウンスが聞こえ、そろそろ帰るか。とベンチを立とうとする。

その瞬間一人の声が耳に響く。

「〇〇君、電車、乗らないんですか?」

下の名前で呼ばれることなんて親以外なく、驚いて肩を振るわせる。その方向を見れば、〇〇 〇〇がいた。

「〇〇…さん」

「〇〇でいいです!お友達と喋ってる感じでいいです!てかそれでお願いします!それで、電車乗らないんですか?」

と、結構グイグイとくる。少し困惑するも、そうだなと思い返答する。

「いや、乗る…よ。ちょっとぼーっとしてて」

ほぼ初対面でタメというのも慣れないもので、少しぎこちない返事になる。

「じゃあ行きましょう!ほら!」

〇〇の返答をすぐにまた返し、〇〇は手を引こうとしたが、その瞬間扉が閉まってしまう。

あっ、という彼女の声がするのと同時に電車は出発してしまった。ちょっとした沈黙の後〇〇は口を開く

「行っちゃいましたね…」

いや、待て待てそもそも声をかけたからだろと冷静になる。ただそれをそのまま伝えるのは良くないと思ったため、少し考えるが、特に言葉が出てこない。ほぼ初対面なのに、ここまでグイグイくる人は〇〇以来だ。だけど〇〇は同性だったため良かったが、今回は異性。どうしていいかわからなかった。

「そうだね…てかなんでこんな距離が近いの」

「いや、ぼーっとしてたので嫌なことでもあったのかと思いまして…」

「いや、特にないよ。ほんとにただぼーっとしててただけ。後別にタメでいいよ。名前の呼び方も…好きにして」

言いたいことを付け足して伝える。そうすると、〇〇はちょっと笑い、嬉しそうにしていた

「じゃ、改めてよろしくね!〇〇君!」

「よろしく…〇〇」

彼女はとても明るく元気だったが、比例するように元気にとは僕は行かなかった。全然異性とほぼ初対面の状態でタメで喋ることが少ないため、ぎこちなくもなってしまう。だがそれは〇〇にはお見通しだ、とでもいうかのように

ーーなんか元気ないな〜 

と独り言をこぼすのだった。


2分後、電車が来て、二人で乗り込んだ。

流石に人といるため、小説を書くわけには行かないので、特に何もせず席に座る。

「こっからどんくらいかかるの〜?」

「20分…くらい?」 

「あ、同じじゃん!」

と、はしゃぐ。〇〇は人と喋るのが好きなんだろうなんだろう。

人となはすこと自体はそこまでないが、不思議と話に釣られて魚のように乗っていく。

喋りやすいとも言えるが、それはきっと彼女の喋りが上手いのだろう。 

「最寄りは何駅?」

「〇〇駅」

こういうと、彼女は え!っとちょっと大きな声をあげる

「声が大きいよ」

「あ、ごめん…あ、それで最寄りが〇〇駅なんだって?なるほどね〜」

と、〇〇はニヤリと笑う。

「いつも何時に出るの?」

「7時50分かな」

わかった!と〇〇はいう。何かされるのだろうか、と思うがまさかこんな関わり始めからイタズラなんてことはないだろう。

電車は、淡々と時間の中を掻い潜っていく。こうして話していると時間は早くすぐに過ぎてしまう。

「じゃあ私今日用事あってここで降りるから!」

と、元気よく言い、また明日ねと降りて行った。

「また明日…ね」

また明日だなんて言葉僕が使うことあるんだ、と少し思う。

別に使わないわけではないが、特段使うことはなく、使うとしてもただただなんとなく言われたから言い返すことが多かった。

けれども今日は、なんか少し違った気がしたーー。


翌日、曇り。雨が降りそうな暗さをしている。

今日も学校へ登校をする。こんな暗い日は気分が下がるなぁとでも言わんばかりに、足取りが重い。

駅へ着いて電車にのれれば座れるから、とそう繰り返しとりあえずで歩く。

駅へ着くと今日は電車が遅延していた。

「はぁ〜」

ため息が出る。仕方ないことなのかもしれないが、これで遅れて扉を開ける時に目立ってしまうことが脳裏によぎり、さらに嫌になる。

さらにもし、電車で〇〇と出会ってしまえば一緒に登校して…ってなってしま…

って僕はなんでこんなこと考えているんだろう。

僕は我に返り、次の電車を待つ。アナウンスが流れ、急行電車が目の前を通り過ぎる。

「おーはよう!」

急行電車が通り過ぎてすぐ、あの彼女の高い声が耳に届く。暗いのになんで逆に彼女は元気なんだ、と思いつつ、いやでも勘違いかもしれないと淡い期待を持ちつつ振り向く。

…結局淡い期待は届かず、目に映ったのは〇〇だった。

「一緒だね〜じゃあ行こっか!」

僕に告げてくる。なんとも運が悪い。遅延にさらに急に異性と登校だとは。ましてや目立つ転校生。

想像してた嫌なことが目の前の現実に起きてしまった。

僕はおはようと返す。

「てかどうしてここに?」

「え?なんでかって…私最寄り駅ここだよ?」

「…まじ」 

「まじまじ!」   

と彼女は笑って真似してくる。僕は驚きがいきすぎたのか声に出てしまった。 昨日少しニヤッとしていたのはこう言うことだったのか、と気づく。

「これからは一緒に登校しようね〜」

とるんるん気分で話しかけてくる〇〇。聞き間違いじゃなければ''一緒に登校''と聞こえていて、とても困惑している。

「ちょっ、一緒に登校って…急すぎる…しなんで僕と?」

「え?だって…もう''お友達''でしょ?」

「友達…確かに。」

「昨日話してた時全然こっち側に住んでいる同じクラスの人いなかったから…だめかな?」

確かにこっち側に住んでいる同じ学校の人は少ない。だからと言って…異性と登校なんて緊張でしかない。彼女でもない異性と…と思う。でもそのまま伝えるわけにはいかないからなんて言ったらいいのだろうか

「うーん…嫌だったら全然大丈夫だよ」

と、彼女から一言。それに僕は

「全然嫌ではないよ…ダメってわけでもない…」

と返答してしまう。それに、ーーほんと〜!と彼女は全然大丈夫だよ、と捉えたかのように言う。

「じゃあこれからよろしくね!時間は今日くらいの時間に集合ね!」

僕は、あの一言のあと言葉を発することなくその勢いに押され、彼女に押し切られわかったと了承してしまった。

全然嫌じゃないが、異性と登校なんて何話せばいいのかもわからないし、色々不安なことが来てしまう。

でもその中には〇〇となら大丈夫だろうという考えもある。了承してしまったからにはこれから続く。なんで返答してしまったんだと後悔もするが、きっとどうにかなると今は信じるしかなかったーー


「曇りの時はやっぱ暗いね〜」

と、〇〇は電車で外を見ながら言う。

「でも雨はもっと暗いよ?」

「確かにね。雨で暗いって言えば気分が下がっちゃうって感じがあるけどなんでだろうね?」



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春、君と出会ったその日から 海野 深月 @huramyi

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