1番の友人と疎遠になる話

霜野 音子

第1話

私はニコ。


どこにでも居そうな感じのハーフで

現在27歳のまぁまぁな社畜である。


これは私の周りに起った

高校生活から10年に渡る友情物語。

ではなく、

友人の1人と疎遠になる話。


先に言っておくが、

人の感性はそれぞれなので

あくまで、私の場合である。




高校1年生前期を

窓際の最後尾の席で過ごし、

口下手と人見知りが相まって

およそ友人と呼べる人が

1人もできないタイプの私は、

今日もひっそり階段でご飯を食べようと

席を立った。


「ニコ~!あのさ、紹介したい人達がいて!」

元気そうな声で話しかけてきたのは、

私と同じ国のハーフである同級生、

コミュ力おばけのリヨン。

10年後の現在、

新人デザイナーとして名を馳せている彼女は、

その人達を私の前に連れてきた。


「ニコが住んでるとこと近いから、

友達になれると思ってさ!!

良いからちょっとご飯食べながら

話してみてね!Ciao!」

弾丸のように早口で一方的に話したリヨンは、

足早に生徒会室へ向かった。

どうやら生徒会選挙で

1年生ながら書記に抜擢されたらしい。

頭も良くコミュ力高くて人望もあるとか、

卑屈な私とは正反対のキャラだ。


さて、私の前に置いていかれた女子たち。

言葉(ことは)

百音(ももね)

珠代(たまよ)

楓子(ふうこ)


私はこの4人のうち1人と

10年後疎遠になる。

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1番の友人と疎遠になる話 霜野 音子 @sekai-nekokeikaku

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