第25話 赤いバラ

歓喜の後、少女達は状況確認を行った。

「その子大丈夫ですか?」

梓が意識の無いオッドアイの少女を抱える長身の少女にだ尋ねる。

「その子、ああカトリナのの事ですね。大丈夫ですよ。特殊スキル"勝利の剣"を使った代償で眠っているだけですから大丈夫ですよ。」

心配して見ていたエミリーも安堵の顏になる。

「ユッタさん、あなたの瞬間移動も素晴らしい能力でしたよ。」

近くにいたスーラが長身の少女に話かけた。

「あら、私の事もご存じなんですね。流石はインドの天才少女さん。もっとも私の能力も一度使うと、暫く使えないので、使いが手が悪いですけどね。」

エミリー達の所ににキャサリンがジニーの肩をかりてやってきた。咲輝が笑顔で声をかける。

「初めまして。世界最強の格闘少女キャサリンさん。」

「あんた確か日本の格闘少女の咲輝さんだったかな。」

「あら、わたくしをご存じとは光栄ですは。」

「私はライバルは早めに叩く主義だからね。手強そうな相手はリサーチ済みさ。」

「あなたの頑張りが最後の連携プレーをうう事ができましたわ。」

「私は自分の好きな様に戦っただけさ。」

そう言うとキャサリンは破壊されたロサンゼルスの街並みを見渡す。

「勝つには勝ったけど、私の街はボロボロだよ。」

「塔に捕らわれた少女達に犠牲者は出なかったようですけど、アメリカ軍やロサンゼルス市民には、かなりの犠牲者が出たようですね。心中お察しします。」

勝利に喜んでいた少女達の顏も、犠牲の多さに気づき、意気消沈の顏になった。

「これからの、こんな厳しいい戦いが続くんだよね。」

エミリーが少し悲しそうな顏をして呟いた。梓がそっとエミリーの肩に手を乗せた。

「梓ちゃん。」

咲輝と佳奈も破壊された街を見ながらエミリーの傍による。

「これからも厳しい試練が続くでしょう。でもエミリー心配しないで。」

「次までには、もっと強くなって犠牲が出ない様にしますよ。エミリーさん。」

「この、キャサリンが居る事も忘れんなよ。」

次からは犠牲を出さずに破壊神を倒そう、強い決意を少女達は顏に見せた。

「怖いけど、私も頑張ります。」

エミリーが拳を握りしめて決意の顏をする。

「エミリー」

咲輝と佳奈は何故か少し悲しそうな顏をした。その時、エミリー達一人ひとりのもとに赤いバラが落ちてきた。

「破壊神を倒した証のようですね。」

「今は試練をクリアーした事を祝して送られるのね、」

咲輝はバラを拾い上げた。

「全ての少女に赤いバラ。」

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全ての少女にに赤いバラ 黒剣(くろのけん) @kunikenn

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