一粒砂中に、宇宙。一語言中に、多量気持。一枚の絵の中には、人の一生。

作者は言葉遣いが非常に上手だと思います。
作品は「語らないで見せる」(「Show, don't tell」または「要展示,不要叙述」というルールの私の下手な翻訳です)という主義の傑作です。

私にとって最上の点は次の三つです。
1.素敵に薔薇の絵を描きました。言葉で=)イメージはとても鮮烈です。
2.想い人の死の悼み方は、人それぞれです。作品は主人公の悼みが満ち溢れているのを感じさせます。しかし、作者は「悼み」とかいう言葉を一度も使っていませんでした!他の「いたみ」は別として=)それもなかったら、あるいはそれを避けたら完璧だっただろうにと思います。本の少しです=)
3.主人公が「とうとう、会えた。」と言えるところは、泣きそうになるほど強い印象を与えます。

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