資料はどこまで役立てるべきか?
昔とある作品の医療監修をした際に、note( https://note.com/m_nakazaki/m/m40075bbf9253 )にも同じようなことを書いたんですけどね。
ぶっちゃけ、考証はお話のスパイスに過ぎませんので、創作物の中で好きなだけ取り込み、好きなだけ無視すれば良いと思います。
他人様の作品用に考証する時だって、「現実はこうなんだから、作品の中でもこうしなきゃダメだ!」なんて言いませんからね。
舞台となる世界でちゃんと整合性が取れること、そして何より、お話が面白くなること、を優先して考えてました。だから、考証した挙句に考えたものすべてを『破棄』するという選択もあり得たんです。原作者さんは詰め込みたがりましたけど、現実と齟齬のある世界で、何でもかんでも現実に忠実にしてもねえ……お話の設定がグダグダになってしまいます。
そもそも現実について知りたければ、小説を読む必要はありません。現実を知りたいなら、ノンフィクションを読んでおけばいいんですから。
司馬遼太郎の小説は創作物であって、歴史書ではないのと同じです。歴史について知りたければ、司馬遼太郎の小説を参考にしてはいけません。ですから、小説を書くのであれば、ノンフィクションを書いているつもりになる必要は無いのです。
そしてフィクションは歴史書でも研究論文でも無いんですから、ご紹介したアレコレも、好きなように御利用いただければ良いと思います。
とある映画監督が言った「俺の宇宙では音が鳴るんだ」という一言、アレこそフィクションのすばらしさだと思います。
────────────────────
文字数(上限1万字)の都合上、こちらの資料紹介コーナーはここまでとなります。
実際に資料を読んでみた話は別枠でお届けします。
それでは。
役に立つかもしれない資料集~面白ければすべて良し~ 中崎実 @M_Nakazaki
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます