士官学校から始まる若き軍人ジャックの歩み。
仲間を失う戦場体験、家の名誉に縛られる苦悩、左遷に等しい異動先で出会った王子との交流――。
一見「脇道」に思える出来事が、彼の決意と成長を鮮烈に描き出しています。
軍記の緊張感と、人と人の関わり合いの温かさの両方を味わえる一編。

本編をより楽しみにさせる、序章のような外伝エピソード。

主人公をはじめ、各エピソードごとに魅力的な人物が登場します。
彼らをより深く知り応援するためには、長い時間が必要だと思いました。逆に、長編こそ彼らの活躍する舞台だと思います。
私はちらりと長編の方を覗いてから、もう一度読み返しました。
いいです、間違いなく、悲しみの匂いのする熱いロマンが詰まっています。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（188文字）

読みやすく引き込まれました。

主人公ジャックが士官学校を経て、ある王子の従者になるという全五話からなる短編ですが、内容はものすごい濃密なものです。
登場人物たちのリアルで生き生きとした描写も見事ですし、一話の古代語の説明も素晴らしいと思いました。
本物の物語をお探しの方におすすめです！

主人公ジャック・レオポルドの、士官学校時代から軍への入団、移動までの物語を、無駄のない引き締まった文章で描かれています。

興味深い魔法の設定、ジャックを通して見る戦闘描写、軍人としての誇りとレオポルド家の問題……短編という形式の中に、とてつもない世界観が濃縮されています！

また、ジャックと他の登場人物たちとのやり取りが素晴らしい！ジャックの人柄や、彼を取り巻く環境を肌で感じることができました。

この短編にハマった方には、世界観を共有している長編「リンデル王室史話」も見逃せません！

是非ともご一読ください！

短編ながら、一人の軍人の青春から立志までがしっかりと描かれています。
いくつかのエピソードで構成されているのですが、エピソードの選択が秀逸で、その中で主人公の出会いや別れ、感情の変遷が丁寧に描かれており、共感が持てるし応援したくなります。

この短編の続きも見たいし、各エピソードの深掘りも見たい。

そんな素晴らしい作品です！

　古代語をなぜ学ばなければならないか、どうして使わないといけないかなど魔術に関する設定がまず面白かったです。そして、戦いのシーンも情け容赦なくて緊迫感がありました。もっと続きが読みたい～～！

全体的に簡潔で読みやすい印象があり、楽しく読める興味深い作品だと考えています。


読者の皆様にお勧めしたい一作です。

真面目な小説を読むと、頭痛が起こるので、あまり好きではないのですが、引き込まれるような文章力で、苦痛なく読ませていただきました。