帰ると若くてテンション高めの妻がいる
一陽吉
明るく元気な妻がおもしろい
「帰ったぞー」
「旦那さま、お帰りー!」
家に入ると、俺の声に反応して勢いよく玄関に現れる、妻の
セミロングの髪型が似合う二十歳の陽恵は、小柄な体型ながらほどよい大きさの胸と引き締まった腰回り、太股をしていてなかなかにエロい。
いまは私服にエプロンの姿だが、それもまたそそられるものがある。
「今夜、とうとつにエビが食いたくなってな。スーパーで買ってきた」
「oh! アルゼンチンさんのエビね!」
やけに発音いいな。
しかも陽恵は、○○産を○○さん、と人名みたいな言い方をする。
とくに意味はなく、俺もそこにツッコミをいれないのだが、本人が面白がってそう言い続けている。
「殻を取るのは手間だが、あとは刺身にして食べればいいし、殻から出汁がとれる。その出汁で蕎麦用のめんつゆを作ってくれ。明日は休みなんだから、昼間、一緒に食べよう」
「はい! わっかりました、旦那さま!」
ビシッと敬礼して答える陽恵。
ミリタリー好きってことも関係してか、これが意外と様になっている。
意外といえば陽恵、格闘技経験もないのに、ひったくり犯を背負い投げでKOしちまうくらい強いんだけどな。
「そんじゃ、俺は風呂に入る。沸いているよな?」
「もっちろんであります! さらに言うと私も一緒に入りたいです!」
ときどき忘れるから確認したが、敬礼したまま『ふんす!』とマンガの描き文字が見えそうな顔で答えると、陽恵は少し頬を赤らめながら自分の欲求を言った。
はっきりしていて悪意がなく、気持ちに素直なのがいいところなんだよな。
「それはいいが、夕飯の準備はいいのか?」
「はい! エビさんの処理は今日最初の夫婦共同作業で大丈夫です!」
つまり、エビ以外のおかずやら味噌汁やらは準備できてるってことか。
しかも俺と一緒にエビの殻を取ることが前提でおさまることになってる。
まあ、今日の仕事はそれほど疲れる内容じゃなかったし、陽恵と家事をするのは楽しいからいいけどな。
「分かった。じゃあ、入ろう」
「はい!」
反対する理由もないから了承すると、陽恵はあらためて敬礼して答えた。
それを見て思わず笑みがこぼれる。
よくもまあ、こんな五十歳になるしがいない工事現場作業員のオッサンと結婚したもんだ。
おかげで、人生捨てたもんじゃないと思えるぜ。
ありがとうな、陽恵。
愛してる。
帰ると若くてテンション高めの妻がいる 一陽吉 @ninomae_youkich
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます