わかっていた幕引き、それでも心に響くものがある

※読み合い企画からのレビューです

死を待つばかりの主人公を、夜にだけ現れる友人が舞踏会に誘う
導入だけでも美しく物悲しい本作だが、恐らく、読み始めた誰しもが想像するラストに着地する
しかし、それは本作の価値を貶めるものではない
わかっている、わかっているけれど、絶対に避けられないものがあるというだけだ
そう、それはまさしく「死」のように
深いテーマ性に思わず考えさせられる一作、短編なので気軽に読んでみてほしい