午前七時に私は「雑煮」を作った
隅田 天美
午前七時に私は「雑煮」を作った
大晦日前日。
私は家電のリサイクルショップで両親と洗濯機を視ていた。
店員さんとあれこれ話す両親。
なぜ、私までここにいるか?
理由は至極簡単。
洗濯機が壊れたのだ。
あれやこれやで両親は帰宅。
私はこれから、出汁を取る。
「あ、これ。天美に……」
そこにはレジ袋いっぱいの餅が……
母の実家は年に一度、餅をつく。(昔は、それこそ臼と杵を使い一大イベントだったが、今は機械がついて、それを親たちが切る)
それが今年も大量にできたらしい。
買うことがないのでありがたいが、消費となると……
さて、翌日年越しそばを食べて、瞑想音楽を聴き、雑煮を作る。
基本的に鰤の霜降り(切り身に塩を振って熱湯で表面を白く冷却させる。生臭いなどが取れる)里芋の下処理や人参などを切ることは済ませておいた。
冷え出汁の中に入れて煮込む。
少量の薄口醬油と塩などで味を調え、後は煮込む。
その間に精神が不安になり、泣いた。
一応、大根と人参(野菜界におけるツンデレ野菜二大巨頭)に爪楊枝が刺さり、火の通りを確かめ、火を消す。
その後、私自身も寝た。
正月はよく晴れた。
歩いて行ける神社で歳神様を買い(我が家では「神様セット」と呼ぶ)絵馬に今年の願いを書き、おみくじを引く。
例年は「大吉」を引くのに今年は「中吉」だった。
境内では売店が出ていた。
そこで豚汁(四百円)を買う。
さすが、正月で普段は人気のない神社が車の駐車場が往来する。
早々におみくじを結んで帰宅。
手洗いとうがいをして、歳神様を神棚に供えて、お祈り(でいいの?)をして雑煮を食べる。
餅をトースターで焼き、汁を温め、我が家で大きめの椀に盛る。
なお、ゆずの皮を乗せるらしいが、私は嫌いだから乗せなかった。
まず、ぶりが美味かった。
ちゃんとした処理をしたので生臭みや細かいうろこがない。
身はほろほろで口の中で解ける。
野菜も、ぶりほどではないが柔らかい。
ただ、問題は汁。
両親が北関東人なのでしょっぱい汁に慣れすぎて、どうしても、甘く感じる。(あ、でも、母は埼玉県人だから南関東人? 同じ埼玉県人の師匠は南……だろうなぁ)
あと、これはどうでもいい話。
煮込んでいる間に精神を安定させるためにもスイッチ版「ドラクエ3」をやりました。
船ゲット。
が、オーブ探索の旅に出たのはいいものの
レッドオーブ・簡単に入手(いえーーーい!)
他のオーブ、敵が強かったり(知らない敵が出た)街が成熟してないなどで、何処に行っていいか不明。
そして、精神が不安定になり、『なおえバーグ(街の名前)』でセーブして泣く。
どこに行けばいいのでしょう?
午前七時に私は「雑煮」を作った 隅田 天美 @sumida-amami
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