「音」の調査記録

女子大生2人への取材記録

「取材ですか？いいですよ」

「ああ、なるほど。最近の若い子の間で流行ってるやつか。えー、何があるかな」

「はいはい！えーっと、私が最近知ったのは、このチワワが喋ってるように聞こえるやつです！ミーム化もされてて可愛いんです！」

「あ、それ可愛いよね。私は…あれ、なんだっけ。ほら最近、大学で流行ってるやつあるじゃん」

「あー、あれね。でも、現物がないから、見せれないじゃん…。あ、ホラー系のやつで流行ってるのがあるんですよ」

「えーっと、なんだっけ。聞いたら不幸を齎すみたいな」

「そそ」

「でも、最近、それ胡散臭くね？」

「えー、そうかな」

「あんなの偶然でしょ。皆、ナイーブになってただけだって。カップルが死んじゃった事件のせいで。今みんな普通に学校通ってるじゃん」

　「それあるかもね。てか、正直、あのカップルがやばかっただけって説あるかも…。あ、ごめんなさい！話が脱線してますよね…。え、気になりますか？」

　「じゃあ、続きを話しますけど、元はと言えば、そのカップルの事件が原因でおかしなことが起きてるし、あの「音」だって、流行ってるって最初に言い出したの彼女側の方らしいんですよ。実際、そんなのが流行ってるなんて全然知らなかったし。知ってた？」

　「ううん。流行には乗ってる方って自負はあるんだけどね。知らなくて悔しかった」

　「そうだよね。しかも、おかしくないですか？流行ってるなら、あのサイトにみんながたどり着けれるような仕組みになってなきゃ流行らないし、音のサイトまでにたどり着くには知ってる人から送られてこなきゃわからないみたいですし。こんなに限られたルートでしか、それを知れないのに、どうやってここまで流行らせたんだろう」

　「確かにねー」

　「もしかして、元々流行ってなかったりして」

　「ね。てか、彼女は一体誰からその情報聞いたんだろうね」